2018年01月19日 1510号

【市民が主人公! 憲法生かそう!/あるが精一市議とともに/市民自治の町めざし集い/東京・日野】

 東京・日野市議会議員選挙が2月11日告示、18日投開票の日程で行われる。前回初当選したあるが(有賀)精一市議が2期目をめざして立候補する予定だ。「市民自治の町をめざす会」は12月24日、あるが市議の4年間の活動を振り返り、忌憚ない意見を寄せてもらおうと集いを開いた。

 「2018年中にも改憲発議と言われる。“野党は共闘”―市民連合の勢力が大きく伸びる市議選に」と、あるが市議があいさつ。

 日野市在住の山本哲子弁護士を講師に、安倍改憲案の問題点を学ぶ。「市民生活のあらゆる面で人権が制限され、軍事費の増強で社会保障費・教育費は低下する。日野は横田基地の近隣であり、戦争の被害も現実的な問題。市議選で改憲反対派を増やし、地方から改憲に歯止めをかけていこう」と強調した。

「市政改革の本命」

 「80歳を過ぎた私がなぜあるがさんに惚れこんだか」と語り出したのは、めざす会世話人の一人、大場照彦さん。4年前の選挙の際、「市民が主人公」の旗を立てた宣伝カーを見つけた。「これだ。私の困っていることをまっとうに取り上げてくれる」と第六感が働いた。4年間、市議会を傍聴。あるが市議は一般質問の60分間に3つも4つも課題を取り上げ、急所を衝(つ)いた質問をしている。「1人で3人分の働き。この人こそ市政改革の本命という思いが募った。日野市政だけでなく、日本がどこへ行くか分からない時代の中で、先見性とすばらしい見識を持っているのが、あるがさん」と賞賛する。

 あるが市議はスライドで自らの議員活動を紹介した。16回の市議会定例会での一般質問は計51件。巨大物流センター、ごみ処理広域化、再生可能エネルギー、オスプレイ横田配備、「憲法の理念を守ろう」墨塗り封筒、訪問・通所介護の改善、浅川の流量激減、景観に配慮した街づくり…取り上げた問題は多岐にわたる。議場にはオスプレイの模型をはじめ議長の許可を得られるものは何でも持ち込み、視覚に訴える質問を実践。墨塗り封筒問題以降はいつも冒頭で憲法99条(公務員の憲法尊重擁護義務)を読み上げている。

 活動は議会の中にとどまらない。「アベ政治を許さない日野市民連合」の取り組みやオスプレイ横田配備に反対する街頭宣伝、甲州街道ピースデモから、ホームレスの人びとへのパン無料配布や消防団活動に至るまで、命と生きる権利が守られる街へ市民とともに縦横無尽に動き回った4年間だった。

 集いでは、一方、あるが市議に対する注文と叱咤激励の声も聞かれた。日野・国分寺・小金井3市による可燃ごみ処理施設の建設が日野市東部で、周辺住民の合意のないまま強行されつつある。すでに、ごみ搬入用の道路が都市計画で公園予定地と定めている場所に完成。そこにあった汚染土の撤去費の予算化が12月議会で提案された。「あるがさんは賛成したそうだが、理由を知りたい。『市民が主人公』のあるがさんがなぜ」。参加者の質問に、あるが市議が答える。「公園用地の汚染土の入れ替えは必要。問題は汚染したのは誰か。市が経緯を調べて1月の臨時議会で報告することになっている」

おまかせ民主主義でなく

 参加者からは「市民自治が無視されている。文書も受け取らない。腹が立ってしょうがない」「市は粘り強く話し合うと言うが、騙(だま)して諦(あきら)めさせようとしているだけ」といった発言が続いた。あるが市議は「既成事実化してどんどん進めるというのが市の立場。国分寺や小金井の市民が関わりを持たずにいる問題点も私は議会で指摘してきた」と応じる。その場で、施設建設の一時凍結を求める署名への協力が呼びかけられた。

 集いは予定の時間を超えて続き、保育園待機児対策や小学校増設、民間委託の中止など多くの要望が飛び出す。前回選挙で掲げた「議員報酬半減」の公約政策についても、「議員の質の低下につながる。私は反対」「一般家庭の経済状況が身にしみて分かるレベルの額に」と活発な議論が交わされた。

 あるが市議は「報酬は下げても議員の数を増やし、直接民主主義に近づく形の議会にしたい。おまかせ民主主義ではなく、市民みんなで真剣に地方自治のあり方を考えるべきではないか」と話した。

 めざす会は新春早々、市内全域で政策リーフ6万枚以上の配布作戦を開始する。

 あるが精一市議のホームページは https://aruga-hino.wixsite.com/aruga



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