2018年02月02日 1512号

【地域に広げよう3000万署名/2018年最初の19日行動に2000人/市民がつながり風を起こそう/署名集中し改憲発議阻止へ】

 通常国会開会とともに加速する憲法改悪発議への動き。対する安倍9条改憲NO!3000万署名運動では、全国の19日行動をはじめ、各地で戸別訪問活動や地域の共闘による署名統一行動の取り組みも広がり始めた。

 1月19日、全国市民アクション・総がかり行動主催の「安倍9条改憲NO!森友・加計疑惑徹底追及!戦争あおるな!安倍内閣退陣!」国会議員会館前行動に2000人が参加した。2018年最初の「19日行動」だ。

 共産・民進・立憲民主・社民4党に続き、主催者から「安倍首相は年頭記者会見で『今年こそ憲法のあるべき姿を提示する』と表明。明治150年にこだわる。共同通信世論調査では安倍政権下の改憲に賛成33%、反対55%。3000万署名で発議を阻止しよう」とあいさつ。

 沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックの青木初子さんは「保育園と小学校に米軍機の部品や窓が落下し、大惨事寸前だった。都民を名乗る『自作自演』の誹謗中傷が。基地を押しつけておきながら、絶対に許せない。沖縄にはもう基地はいらない」と強く抗議した。

 署名運動に取り組む市民がマイクを握る。杉並区の女性は「風が吹いていないと署名はハードルが高い。根気強く市民がつながることが大事。点在する市民団体を結び、『9条壊すな杉並市民アクション』を立ち上げた。風を吹かせたい」。納得をつくる対話の大切さを指摘したのは、戦争はいやだ調布市民の会の女性。「駅頭署名で『毎日の生活は何も変わっていない。(改憲で)生活がどう変わるのか分からない』『自衛隊はすでに世界有数の軍隊になっているではないか』といった質問・意見が出る。的確に答えられるようにし、対話を重ねたい」

 大阪から木村真・豊中市議がかけつけた。「国有財産をただ同然でカルト右翼=森友に差し上げた。疑惑ではなく、背任で“クロ”だ。結論は出ている。関与あれば辞任と自ら語っていた安倍首相は退陣しかない」

 最後に、総がかり行動の高田健さんが行動提起。(1)市民連合シンポジウム(1月30日18時30分〜日暮里サニーホール)(2)大街頭宣伝行動(2月10日12〜13時・新宿駅西口)(3)東アジアに平和を!集会(3月6日18時30分〜日本教育会館)(4)名護市長選支援、山城博治さんらの無罪判決を求める署名(6)3000万署名をやり抜く。ターゲットは国民投票ではなく発議阻止だ。


首都圏/週末各地で行動/広く協力呼びかける

 週末の地域署名行動。呼びかければ、小学生たちや子ども連れのお父さんの協力も。(1月14日 東京・足立区 千住大橋駅前)




大阪/1軒1軒ピンポン/人情に触れることも

 大阪市では1月15日から連日、安倍9条改憲NO!の署名と「月桃の花」歌舞団公演(3月21日、城東区クレオ大阪東)への参加を呼びかける戸別訪問を行っています。

 ペアで1軒ずつピンポンしたり、慣れてくればそれぞれ反対方向から一人で回ったりしています。留守や、在宅でも出てこられないことも多いですが、元気よく「憲法9条を守る署名を集めています!」と呼びかけています。

 30代くらいの女性が「9条は大事ですよね、戦争の時代に戻るのは嫌です。おじいさんから戦争で出兵した話を聴いていたし、生きて帰れてよかったけど悲惨な話がいっぱいあった」と署名してくれました。でも、今度の国会で発議されるかも、については「知らなくて」と言われ、署名用紙の入った封筒を預かってもらいました。高齢の男性は、憲法や都構想のことで「自分と同じ考えの人に会えた」と喜んで、署名用紙も「年賀状の友人などに当たってみる」と預かってくれました。後日、案内していた歌舞団のプレ公演にも参加されました。

 また、「署名なんかしても自民・公明が多数やからどうせ憲法も変えられてしまうやろ」と言いつつ署名してくれた男性も「兄貴にも聞いてみる。ごくろうさん」と署名用紙を受け取ってもらえました。

 雨の日も寒い日も訪問すると、さりげない優しさや人情に触れることもしばしば。署名運動を盛り上げて諦め感を突破していけたらと思います。

(平和と民主主義をともにつくる会・大阪 松尾孝子)


滋賀/地域の広範な共闘/相乗効果 元気出る

 滋賀県内11か所で1月19日夕方、「安倍9条改憲NO!市民アクション・滋賀」準備会主催の3000万署名統一行動が行なわれた。

 市民アクション・滋賀は、昨年から全交滋賀、戦争をさせない1000人委員会・しが、憲法を守る滋賀共同センター、護憲原水禁滋賀県民会議、滋賀・9条の会など県内7団体で協議が行なわれ、準備会(正式発足は2月3日)が立ちあげられた。武村正義元滋賀県知事や井戸謙一弁護士などが呼びかけ人に名を連ね、保守層にも広く呼びかけ、改憲発議をさせないため県で30万筆(県民4人に1人)を集めようというもの。全労連系と連合系双方の労組も実質的に正式参加する初の県統一組織は、改憲阻止運動にとって新たな展開を開くものだ。

 全交滋賀が責任団体となったJR大津駅行動には、30人以上が参加し、リレートークと署名を行なった。帰宅を急ぐ通勤客も普段より署名やチラシの受取りも良く、1時間で500枚近いチラシを配布し署名は20筆。参加者から「まさに相乗効果。元気が出た」の声も。縦軸の各団体行動と横軸の統一行動を強め、県下30万筆を実現したい。

(全交滋賀・中川哲也)

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