2018年02月09日 1513号

【平和を希求する日韓の市民による共同声明 ZENKOが市民1000人賛同運動を呼びかけ】

 12月11〜17日、「東アジアを戦場にするな! 沖縄と韓国をむすぶ平和・軍縮のためのZENKOスピーキングツアー」で確認された日韓市民共同声明は、1月9日朝鮮・韓国高官会談開催という情勢の劇的変化を受け、ツアーに参加した軍縮平和日韓共同行動との協議を経て最終発表された。ツアーを主催したZENKO(平和と民主主義をめざす全国交歓会)は、この共同声明への市民1000人賛同運動を呼びかけている。

 第2次世界大戦・アジア太平洋戦争の終結から72年を迎えた2017年。

 東アジアは、かつてない軍事的緊張状態の危機に直面している。

 米国のドナルド・トランプ大統領は、軍産複合体と結託して第2次朝鮮戦争を画策し、米軍事力を朝鮮半島近海に集結させ、朝鮮への軍事的威嚇を強めている。また朝鮮は、金正恩(キムジョンウン)体制を維持するため外交交渉の切り札として危険な核兵器と弾道ミサイル開発を繰り返している。日本の安倍晋三首相は、米国と軍事同盟を強化すると共に、アジア・アフリカへの海外権益を拡大するために軍事力を強め、平和憲法を改悪し、再び戦争ができる国づくりを進めている。韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領もまた韓国軍と経済界の要請により軍拡政策に舵を切り、THAAD(サード)(高高度防衛ミサイル)配備など米韓軍事同盟強化の道を歩み始めている。

 しかし2018年1月9日、平和を希求する日韓米の市民の闘いが情勢を切り開いた。平昌(ピョンチャン)冬季五輪・パラリンピックを契機にして、韓国と朝鮮の両政府による高官協議を実現させ、平和的解決に向けた交渉を再開させた。私たちは、こうした一連の動きを支持する。そして韓国・朝鮮両政府が合意した内容を即時実施するよう求める。

 平和を希求する日韓の市民は、現在の東アジアとりわけ朝鮮半島の軍事的緊張状態を憂い、どんなことがあっても東アジアで戦争をさせないという決意をもって、反戦反核軍縮平和のための行動に立ち上がる。日韓両政府が不参加となった核兵器禁止条約の批准を求める。軍隊は住民を守らない、基地があるところ軍隊がいるところが戦場になり、性暴力が行われたという沖縄戦などの教訓から、私たちはいっさいの軍隊・基地・軍事力を認めない。平和を希求する市民は、戦争路線を進む為政者を超えて手をつなぐことを宣言する。

 当面する韓国星州(ソンジュ)のTHAADミサイル配備撤回、済州の軍事基地拡大に反対し、日本においては、東アジアの平和構築に直接影響を与える憲法9条改悪を阻止し、沖縄の辺野古新基地建設阻止、高江・伊江島の基地機能拡大反対、南西諸島への自衛隊配備撤回の闘いを軸に、両国内の原発廃炉の取り組みと結合して日韓の市民は共闘し連帯することを誓う。

東アジアを戦場にするな! 沖縄と韓国をむすぶ平和・軍縮のためのZENKOスピーキングツアー
2017年12月11日―17日  沖縄集会、広島集会、東京集会、大阪集会 参加者一同

賛同はZENKOまで



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