2018年02月16日 1514号

【議会を変える市民と変える/東京都足立区議・土屋のりこ/対等な議員活動へ改革前進】

 議会には様々な古き悪しき慣習があります。選挙で選ばれ、皆が対等な議員であるのに、会派に属さない無会派議員は出席できる会議が限られたり、議会だよりに討論要旨が掲載されなかったりといった差別的取り扱いです。

 また、女性であること・子育てと議員活動の両立も制度が整っていない点が多く、熊本での赤ちゃん連れの本会議出席をめぐるニュースも記憶に新しいところです。

 足立区議会では今改革に向けた議論が進みだしています。

 旧民進党会派(現在は解散、新会派へ)内からマタニティハラスメントが訴えられたことが発端となり、議会の在り方をも見直す論議へと発展させてきています。

 委員となることや傍聴すらできない部会があります。「議会の在り方検討会」と「各派幹事長会」です。私の会から政務活動費の領収書のネット公開を求める陳情を提出していて、どういった質疑がおこなわれるか注目していますが、質疑がおこなわれるのは議会の在り方検討会になるため、意見陳述はもちろん議員であっても傍聴すらできない現状なのです。

 議会内での議員間の差別的取り扱いにおかしさを感じていたこともあり、今回のマタハラをめぐる議論に関し、私の意見をまとめて議長はじめ各関係部会の委員長宛てに提出しました。求めたのは(1)女性の母性保護・子育てと議員活動両立のための制度整備、(2)無会派議員への対等な議員活動保障、の2点です。

 ハラスメントを受けたという当事者女性議員が強く訴え他の議員にも働きかけたことにより、新聞にも記事が掲載され、議会の問題として全体化できました。

 私もこの機会に、常日頃の考えを意見書として提出したことで、不利益待遇の改善へ進展を勝ち取ることができ、手ごたえを感じています。

 3月、女性議員の出産・子育て等の制度をめぐる部会が立ち上がり、各会派に加え私など無会派の議員も参加して論議が始まります。また、議会内の会議でありながら傍聴すらできなかった部会に関しては、傍聴や参加についての論点が「在り方検討会」の議題の俎上にのり、論議されていくことが決まりました。

 開かれた議会をめざし、足立区議会で変革を生み出しています。

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