2018年04月06日 1521号

【さようなら原発全国集会/安倍も原発もやめろ/いのちを守れ くらしを守れと1万2千人】

 雪が降る3月21日の東京・代々木公園。「さようなら原発全国集会」が開催され、1万2千人が参加した。デモは中止となったが、森友問題追及の連日の国会行動に呼応して「安倍も原発もやめろ」と気勢を上げた。

 主催者あいさつした作家の落合恵子さんは「安倍政治にこれ以上はつき合えない。福島、沖縄の人びとが強いられてきた“がまん”をみんなではね返そう」と呼びかけた。

 ひだんれん(原発事故被害者団体連絡会)に加わる福島在住者・避難者が壇上に並ぶ中、子ども脱被ばく裁判の会共同代表の片岡輝美さんが訴えた。「会津地方は土壌汚染がひどいのに大丈夫だと言われ、様々な支援策から外されてきた。京都訴訟判決で損害賠償の対象と認められたことはうれしい。子ども裁判は低線量被ばく・内部被ばくを大きな争点として進めている。東京訴訟判決でLNT(閾値(しきいち)なし直線)モデルが評価されたことを追い風にしたい。区域外避難者の住宅問題では『福島には普通に暮らしている県民がいる』とよく言われた。『私たちを勝手に都合の良い県民にするな』と怒りがわく。新たな福島安全論は『反原発・被ばく容認』の立場をとるが、子育てする時に汚染を心配するのは当たり前の反応ではないか」

 韓国・核再処理実験阻止30キロ連帯実行委員長のイ・キョンジャさんは「大統領は核廃絶宣言をしたが、新たに5基の原発が建設された。日本も再稼働され、平和憲法が脅かされている状況では、アジアの平和に向かう道にならない。戦争がないというだけでなく、人間が人間らしく生きていく社会にするため連帯しよう」とアピールした。

 公園内には「井戸川裁判を支える会」「川内原発行政訴訟」「インドにもどこにも原発売るな 原発輸出反対」などのブースが立ち並ぶ。川内原発運転差し止めを求める訴訟原告の小林和博さんはパネルを作成・展示し、仲間とともに書籍販売に取り組んだ。「広島高裁は伊方原発の運転差し止めを命じた。川内原発も周辺の噴火・地震活動で危険。東電の刑事責任を追及する闘いと原発を止める現地の闘いを結んで東京で運動を盛り上げたい」と話した。

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