2018年04月13日 1522号

【「総辞職!」「総辞職!」/森友改ざん幕は引かせない/3月28日総がかり実行委の呼びかけに1100人が国会前に/30日官邸前行動1万3千人】

 佐川前財務省理財局長の国会証人喚問を終え、森友問題の幕引きと改憲を急ぐ安倍政権。しかし、総辞職を求める市民の怒りの行動が官邸に迫っている。佐川喚問翌日の3月28日の総がかり行動実行委員会主催国会前行動に1100人、30日の“Stand For Truth”主催官邸前行動には1万3000人が参加した。

“グローバル四面楚歌”

 28日、主催者あいさつした内田雅敏弁護士は「韓国憲法前文に『3・1運動』『不義に抗拒した4・19民主理念』と書き込んだのは、長い過酷な軍政に対する1987年の民主革命。朴槿恵(パククネ)退陣はその歴史の上にある。私たちも安倍政権独裁と闘った歴史を書き込もう」。立憲民主・共産の国会議員は「あくまでスタート。政治家は誰一人責任をとっていない」と関係者全員の証人喚問と内閣総辞職を求めた。

 連帯アピールが続く。「佐川前局長一人の責任としても、気付かなかった麻生財務相や安倍首相の辞任は当然」と断じたのは評論家の佐高信さん。安保関連法に反対する学者の会の西谷修さん(立教大学特任教授)は「財務省の決裁文書改ざんは犯罪。改ざんをベースに国会を愚弄し続けた。完全にアウトだ」とつきつける。宗教者九条の和・小野文b(ぶんこう)上人(しょうにん)(日蓮宗)は「『幽囚録』で朝鮮や満州、台湾を取ると書いた吉田松陰も、『草莽崛起(そうもうくっき)=(名もない草の根よ立ち上がれ)』を唱え、権力の私物化を批判した。正義は私たちにある」と励ました。

 30日19時30分。官邸前交差点のスピーチエリアから茱萸(ぐみ)坂のコールエリアを経て財務省上交差点のサイレントエリアに至るまで、首相官邸周辺の歩道は抗議の市民でぎっしり埋まった。

 高山佳奈子京都大学教授(刑法学)は「全世界のメディアは『安倍政権は終わり』と報道。この場に来たいという良心的な官僚もいっぱいいる」と安倍のグローバル四面楚歌≠指摘。3人の子の母親で初参加の保育士は「娘の小学校入学時の学用品にも税金。首相万歳と言わせる保育園経営者のお友達に8億円の値引き。ばかにするな」と声をあげる。

 資料管理が仕事の私立学校事務職の女性は「メモ1枚でも保管するのは当たり前」と強く抗議。若手弁護士は「見守り弁護団10人が参加。危険な過剰警備をやめろと警視庁に申し入れた。抗議の記者会見をする。黄色腕章の弁護団に声を」と訴えた。

 ローソク・光り物が揺れ、「説明責任きちんと果たせ」「ウソをつくな」「総辞職」「総辞職」と地鳴りのようにコールが続いた。



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