2018年04月27日 1524号

【春の子ども全国交歓会 思いっきり遊び、つながった】

 自然が好き、友だちが好き、平和が好き≠キャッチフレーズに子どもたちの自主的活動と子育てのネットワークづくりをめざす子ども全国交歓会(子全)。毎年3月、関東・関西で春の子ども全交として泊りがけの取り組みを行っている。それぞれから報告を寄せてもらった。

小田原子全 「なにもかもが楽しかった!」 ここが私たちの居場所

 3月17日、18日の2日間、小田原子ども全交を開催しました。5年目を迎える今年の小田原子全には、32名が参加。福島からの避難者の子ども1名を含む5名の新しい子どもの参加がありました。

 小田原子全は、1年に1回、大人も子どもも一緒に小田原の豊かな自然の中で寝食を共にしながら遊び、学び、団子のように一つになって交わりながらお互いの絆を深めようと取り組んできました。

 エイサーや獅子舞などの沖縄演舞を学ぶ日頃の活動も含め、子どもたちが「楽しい」と心から思えることを活動の基本にしています。「楽しいから」と子どもたちもお友だちを誘い、参加の輪も少しずつですが広がっています。今回初めて参加した小3の女の子は最後の感想で「みんなと夜におかしとかを食べたのが楽しかった。小田原城の昔のれきしとか勉強できて楽しかった。何もかもが楽しかった」と書いてくれました。

 毎年夏のキャンプに参加し、春は今回初めて参加した福島から避難している小3のI君は「夜みんなとお部屋で過ごせたことが一番うれしかった」と言っていました。

 夜の交流会では、フィリピンのAKAY(アカイ)ツアー(ピースキャンプ)に参加した小6のIさんから写真や動画を交えて「たくさんのことを学べた」と報告がありました。

 大人も子どもも自らが置かれている環境の中で、さまざまなストレスの中で、生活しています。遊ぶこと、学ぶこと、交わることを通して「ここが楽しい!」と思える大切な自分の居場所が子ども全交なのだ、と改めて感じた小田原子全でした。

(関東事務局・河辺邦夫)


子全inおおさか フィリピンの子と大笑い 親子がホッとできるスペースを

 3月24〜25日、大阪の羽衣(はごろも)青少年センターでの2018子ども全交inおおさかは、全力で遊んだ(!)2日間でした。

 フィリピン・ABAKADA(アバカダ)(貧困地域の教育施設)卒業生のアイゼさん(12歳)とジョナルド先生(25歳)を招いた国際交流の夕べでは、フィリピンの「ねずみとり」というゲームを紹介してもらい、英語を交えた伝言ゲーム。大人も大笑いしました。

 広い公園でオリエンテーリングの課題クリアを目指した学童グループや、冒険ごっこでお宝をもらった幼児グループ。楽しい企画は大成功。子どもたちはその後の自由時間が待ち遠しくて、アイゼさんも「日本の友だちと、大縄跳びをしたことが本当に楽しかった」。フィリピンのゲストに贈るタペストリーには、大学生に教えてもらいながら子どもたちも英語でメッセージを書きました。

 例年この合宿に合わせて、子ども全交の総会を開いています。子どもの豊かな育ちを阻む貧困・格差が社会問題となり、子育てが自己責任の名で孤立させられている状況。私たちはもっとそうした問題に向き合っていかなければ、との思いを共有しました。

 大人の分科会では、給食費未納問題、家庭教育支援法の問題、発達障害をめぐる疑問などをレポートし、学習。参加者が悩んだり、苦労していることを交流しました。

 論議をふまえ、恒常的に子育てを交流する場、子どもには「食」と「学び」を保障するスペースつくりを方針化しました。親も子どももホッとでき、学びの場であり、美味しい場であり、つながる場―オープンなスペースにしていきたいと思います。

(関西実行委員長・高松昌子)







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