2018年06月08日 1529号

【1529号主張 平和と正義の破壊者 安倍を倒せ 6・10国会大行動に総結集】

民衆の力で米朝会談成功へ

 トランプ米大統領は5月24日、米朝首脳会談の中止を表明したが、26日には、開催のために朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)側と「建設的な対話をしている」「6月12日の予定は変えてない」と軌道修正した。また、26日、急きょ南北首脳が会談し、金正恩(キムジョンウン)朝鮮国務委員長は「米朝会談に確固たる意思」を示した。史上初の会談へと機運は再び盛り上がっている。

 一連の推移が示したのは、米朝会談を妨害する勢力が両政権内にうごめいていることであり、にもかかわらず開催は動かせないように、韓国民衆をはじめ世界の平和勢力による「戦争するな、対話で解決を」と求める力が事態を規定していることだ。

 米朝会談を巡る対決点は、朝鮮半島全体の非核化と朝鮮戦争終結・平和協定に進むのかどうかだ。今行われている米朝実務者レベル協議で合意できる話ではない。最終的にはトップ会談にゆだねられる。しかし、武力をもてあそぶ権力者に任せて平和が実現できるわけはない。世界の平和勢力、とりわけ日韓民衆の国際連帯の力に会談実現と東アジア平和構築がかかっている。

安倍政権は退陣だ

 日本の運動に求められるのは、対話による平和を妨害する安倍を打倒することだ。菅官房長官は「(米朝会談を)開くことが重要なのではない。中止決断支持を言った、世界でもたった1か国」(5/26朝日)とまで公言した。安倍政権は平和の破壊者だ。

 それだけではない。社会正義を根底から崩壊させている。

 財務省は、廃棄したとしていた森友学園との交渉記録なそ改ざん前の決裁文書4千ページをようやく国会に提出。8億円値引きの根拠とされるごみのウソ、昭恵首相夫人の口利き、夫人付政府職員、秘書官らの関与はいっそう明白になった。加計問題では、安倍と加計が早くから獣医学部新設を進めていたことを示す文書が愛媛県から出された。それでも安倍は全面否定し、ウソを重ね、すべての責任を政府職員らに押し付け、おのれの保身のみに走っている。

 国のトップの腐敗は、社会全体のモラル、正義をむしばむ。日大アメフト問題に大きな関心が集まるのも、あまりにひどいウソと保身、責任転嫁への憤りからだ。これ以上、安倍を延命させては、社会そのものが壊れていく。

すべての怒りで国会包囲

 安倍は、退陣を迫られても、森友・加計は贈収賄罪ではないからやめない、と開き直る。支持率の「下げ止まり」になお政権の延命をかける。だが、不支持が支持を上回り不支持率50%台が3か月以上続くのは第2次安倍政権にとって初めてだ。不支持世論が沈静せず、選挙にもまずいとなれば、決定的に追いつめられる。

 6月10日の国会前大行動は、この安倍への怒りを可視化し、全国から包囲する日だ。新潟県知事選では、市民と6野党の共闘候補が激戦を闘い、その投開票も10日だ。新潟に続く市民と野党の共闘強化が安倍をたおす展望となる。

 ウソと腐敗の安倍・自民は、でたらめデータによる過労死促進「働かせ方大改悪」法案も委員会強行採決した。暴挙への怒りを国会につきつけ、廃案に追い込もう。すべての闘いを6・10国会前大行動に総合流させよう。

  (5月28日)
ホームページに戻る
Copyright Weekly MDS