2018年08月10日 1538号

【東アジアの平和を市民の国際連帯で ZENKOin大阪メイン集会】

 「戦争と排外主義を乗り越え、東アジアの平和を市民の手で」を掲げたZENKOin大阪(第48回平和と民主主義をめざす全国交歓会)メイン集会。沖縄の上間芳子さん、当真まり子さん、韓国ユ・ミヒさん、カン・ヒョンウクさん、フィリピンのポール・ガランさん、イラクのサミール・アディルさんの報告を受け、パネルディスカッションを行った(発言要旨別掲)。

 2018年は歴史の転換点。最後の冷戦構造、朝鮮半島の非核化の動きは、軍事挑発・腐敗政権を倒した韓国のろうそく革命が切り開いた。それは沖縄新基地の存在理由をも無くした。フィリピン、イラクの独裁・腐敗政権下で苦しむ民衆にとっても勇気を与えるものであることがゲストの発言で明らかになった。

 では、平和をより確かなものにするために何をすべきか。

 パネルディスカッションの場で、30年前軍事独裁政権を倒す民衆革命を経験したポール・ガランさんが「ろうそく革命後の課題は何か」と韓国ゲストに聞いた。カンさんは「イエメンからの移民が済州(チェジュ)島に来た。受け入れるなとの請願署名が過去最大70万筆も集まってしまった」と語った。ろうそく革命では韓国内の少数者が主人公になった。だが、移民、難民への排外主義を乗り越えてはいない。国際的な視点、民主主義のさらなる徹底の重要性を感じさせた。

 辺野古新基地建設阻止を闘う上間さんは沖縄の加害性に触れた。「ベトナム戦争の時、悪魔の島と言われた。沖縄には米軍しかいないと思われた」。新基地阻止は加害者とならないための闘いでもある。戦争は、敵対・排除・差別・ヘイトが招く。被害者にされる民衆に思いをはせることだ。

 実行委員長の田中拓真さんは、オウム事件での死刑執行、杉田水脈(みお)議員のLGBT差別発言をあげ、安倍政権の人命軽視を指摘。「9条改憲NO!3000万署名の地域対話運動、進めてきた日韓連帯行動をさらに強め、市民の国際連帯で平和を確かなものにしよう」と強調した。





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