2018年08月17日 1539号

【ショボ目ときどきギョロ目(8)オイこら! 法務大臣!】

 32度か。今日は涼しいじゃん。人間の感覚は素晴らしい。35度、38度、41度…連日の酷暑が続くと、30度超えも涼しく思えるからなぁ。

 モリ、カケ、カイザン、インペイ、嘘八百、言い放題の嵐に晒されると、アメフト、アマチュアボクシングの方が、国家の一大事になる。

 だけど、忘れちゃイカンぜや。「赤坂自民亭」。片山さつき参議院議員のツイッターには堂々と残っている(4日現在)。ビール、日本酒、ウイスキー、オードブルが並ぶテーブルの中央にアベ頭領、左にタケシタ、キシダ以下の面々。頭領の右、ピンクとブルーの派手な花柄模様の洋服をお召しになっているのは誰だ。上川陽子法務大臣ではないか。その右ピンクのシャツは、どこかで見た顔…おお、おらが吉野正芳復興大臣! 揃いも揃って親指立てて、ハイ、ポーズだ。

 7月5日夜だという。大マスコミも野党も、数日遅れで「西日本豪雨のさ中に、何だ」と及び腰の追及。右代表で西村官房副長官が陳謝、頭領は外遊取り止め、被災地回りで一件落着。

 そうじゃないだろう。

 2日前にオウム真理教の麻原彰晃ら7人の死刑執行命令書にサイン、翌朝から次々執行。執行官らは眠れぬ夜を過ごしているのだ。「国家」という名をかぶせても、れっきとした殺人、しかも大量殺人。20日後にはさらに6人。「平成の大虐殺とも言うべき事態」(小川原優之・日弁連死刑廃止等実現本部事務局長)の張本人。「自民亭」の女将として、「万歳」の音頭も取ったというではないか。

 再審請求も何のその、平成代替わりの前に滞貨一掃だ。頭領の意向を忖度した、法務官僚の言いなりだったことはみえみえ。「鏡を磨いて磨き切るという心構えで、慎重な上にも慎重な検討をした上で、執行を命令した」(26日の記者会見)とは白々しい。

 ネットで調べてみた。1980年の鈴木善幸内閣から38年間の死刑執行は139人。安倍内閣通算6年6カ月の執行は58人。4割を超えている。

 「人の命は地球より重い」と、人質との交換で超法規的措置を取った首相もいた。「オレの政治生命は宇宙より重い」という男に、理屈はいらないだろう。

 でも、「オイ、こら!法務大臣!」と叫びたい。今夜はギョロ目だ。

 (南相馬市の原発難民 村田弘(ひろむ))

オイラも付き合う。ギョロ目だ
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