2018年09月14日 1542号

【埋め立て撤回が最大の争点/東京で翁長知事の遺志継ぐ緊急集会/“沖縄の象徴”デニー】

 8月30日、都内で「翁長沖縄県知事の遺志を継ぐ、8・11沖縄県民大会の訴えに連帯する緊急集会」が開催され、250人が参加した。オール沖縄会議9人の代表団による県民大会決議提出・政府要請行動の後、山城博治さん(沖縄平和運動センター議長)と安次富(あしとみ)浩さん(ヘリ基地反対協議会共同代表)の2人が駆けつけ、発言した。

 沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックの青木初子さん、戦争をさせない1000人委員会の内田雅敏さんの主催者あいさつに続き、山城さんが登壇。沖縄県民大会7万人の決議の要求項目に一言も答えない外務・防衛両省、内閣府の不誠実な対応を批判し、謝花喜一郎副知事の埋め立て承認撤回で辺野古新基地建設の是非が知事選最大の争点になったことを「翁長さんが命をかけて流れをたぐり寄せた」とたたえた。

 知事選必勝に向けては、「全国で『翁長さんの遺志を継ぐ』大集会を開き、万余の人びとが沖縄に連帯し選挙を後押しする雰囲気を作ってほしい。ネットで席巻され、政治離れし『安倍が正しい』という若者の世論を変えることが何より大事」と訴える。「外国人観光客1000万人の時代。ヒモ付き補助金で生きるより、私たちの知恵でたくさんの人を招き、たくさんの雇用を生み、経済が潤う。ダイナミックに台頭するアジアとつながる。“米軍基地の要”“戦争の道具”から解放され、夢のある将来へのメッセージを届ける知事選にしたい。玉城デニーさんは駐留米兵の父親を知らず、母と二人で生きてきた。いじめや差別を超えて進学し、ラジオのディスクジョッキーとして言葉を磨いた。苦節の道をたゆまず生きてきた姿は今の沖縄を象徴する」。力強い『ケ・サラ―辺野古バージョン』の歌声に会場は一体となった。

 安次富さんは、イデオロギーよりアイデンティティーを掲げ「辺野古に基地は造らせない」公約を命の灯を削って守った翁長さんを追悼。「安倍政権は離島奪還と称し、自衛隊版海兵隊=水陸機動団をつくった。ミサイルの時代に艦砲射撃・装甲車上陸は時代遅れ。米国防総省も海兵隊をつぶして陸軍統合へと動いている」と話し、自然災害対応への転換を求めた。「防衛省の“エ”を“サ”に変え防災省にする。戦車をブルドーザーに、小銃をスコップに変える。兵器を買う金は被災者のために使う。原子力マネーは被災者支援に回す。この国を変える闘いができるのは主権者であるわれわれ。名もない若者たちが道路を占拠した韓国ろうそく革命のように、国会でも渋谷スクランブル交差点でもわれわれの課題で座り込み、共闘・協力しよう」と呼びかけた。

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