2018年10月05日 1545号

【沖縄知事選/うまんちゅ〈民衆みんな〉大集会/雨中に8000人/デニー勝利へ心は一つ】

 9月22日、沖縄県知事選挙最大の結集点となる「玉城(たまき)デニーうまんちゅ大集会」(那覇市・新都心公園)が開催され8000人が集まった。参加者は翁長(おなが)知事を悼むリボンを胸に、玉城デニーのシンボルカラーであるオレンジと、オール沖縄を象徴するグリーンに身を包む。政党や労働組合関係だけでなく、子ども連れや若い人の姿も見える。

 会場に玉城デニーさんが登場すると割れんばかりの拍手が。デニーさんは翁長知事と同じく「ハイサイ、グスーヨーチューガナビラ(こんにちは、ご機嫌いかがですか)」と切り出す。

 玉城デニーさんはまず幼い頃を振り返り「『10本の指は同じ太さでも長さでもない』。これは育て親のおっかあ≠フ言葉。米国人の父とウチナーンチュの母を持つ私は昔から差別する心が芽生えなかった。そのように複数のルーツを持つ子は沖縄には多くいたが、沖縄の社会は多様性を持ち、その可能性を見守ってくれた。それが沖縄の政治の原点でありたい」と語る。

 「チムグクル(肝心)という言葉がある。それを翁長知事は『イデオロギーよりアイデンティティー』という言葉に込めた。沖縄の将来のためなら思想、信条を乗り越え、右も左も関係ない、みんなで一つになって大きな力を発揮できる。それが翁長知事の残してくれた遺言だ」と理念の継承を誓う。

 そして「普天間第二小学校では体育の時間の誘導員がいなくなり、先生が飛んでくる飛行機を見てシェルターに逃げるか判断する。こんな小学校が世界のどこにあるのか」と普天間基地の閉鎖・返還に言及し、「安らかに生活するためには平和でなくてはならない。辺野古に新しい基地は絶対に造らせない」と県民に力強く約束した。

 翁長樹子(みきこ)夫人も登壇。「県民の心に1ミリも寄り添おうとしない相手の方には、悪いけど私は譲りたくはない。残り1週間。ヌチカジリ(命の限り)頑張りましょう」と訴えかけた。翁長知事の次男・翁長雄治(たけはる)さん(那覇市議会議員)のガンバロウ三唱で締めくくられ、参加者は心を一つにした。

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 ZENKO(平和と民主主義をめざす全国交歓会)沖縄参加団は玉城デニーさんを支援するため20数人で狩俣信子さん(沖縄県議・社民党)の事務所を中心に活動を行った。チラシのポスティングでは暑さに汗が滴り落ちる。夕方には那覇市内の交差点で手振り。「玉城デニーをよろしくお願いします」と声をかけると、車からは手を振り返してくれたり、クラクションを鳴らしてくれたりと好反応が返ってくる。玉城デニーさんの勝利に向け確かな手応えを感じる行動となった。





 ZENKOは沖縄県知事選のヤマ場に各地で連帯の宣伝や署名行動。関西では9月22〜24日、4府県12か所以上で、奮闘する玉城デニー候補支援・連帯を訴えた(9月24日 大阪・城東区)

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