2018年10月19日 1547号

【1547号主張 改憲シフトの安倍改造内閣 沖縄連帯、日韓連帯で倒そう】

改憲案の国会提出狙う

 10月2日、安倍改造内閣が発足し、24日にも臨時国会が開かれる。安倍は今回の改造で9条改憲シフトを敷いた。安倍に忠誠を誓う下村博文(自民党憲法改正推進本部長)、加藤勝信(党総務会長)、甘利明(党選対委員長)を要所に起用し、自民党改憲案のまとめ上げから発議後の国民投票をやり抜こうとの布陣だ。公明党が改憲案の国会提出に難色を示しても、「党の条文案を衆参両院の憲法審査会で説明する」という。「提出」から「説明」へ言葉のまやかしで臨時国会に出す構えだ。

 安倍は、2020年オリンピックを新憲法のもとで実施する立場を変えず、改憲国民投票を「2019年夏の参院選までに」(8/27麻生派政策提言)のスケジュールで突き進もうとしている。改憲発議をあわよくば臨時国会、遅くとも1月からの通常国会で狙う。民意とかけ離れた虫のいい話だが、共謀罪法などを国会ルール無視で強行した安倍政権。予断は許されない。

改造でも政権浮揚せず

 内閣改造すれば支持率アップ≠ェ「政界の常識」とされてきた。しかし、今回の世論調査ではほとんど上昇せず、支持率5%低下(10/4日経)、3月以来連続して不支持が上回る(10/8毎日)などとなった。政権浮揚に失敗したのだ。

 市民は安倍政権にうんざりしている。モリ・カケ疑惑は終わったと思っていない。公文書改ざん、職員自殺、セクハラなどの責任を一切取らず続投する麻生財務大臣を許してはいない。改憲シフト3人組も、金銭スキャンダル(下村、甘利)や厚労省データねつ造(加藤)の張本人らだ。

 さらに、教育勅語を道徳教育に使うと発言した柴山昌彦文科大臣は、早速極右体質を追及されている。閣僚は人権無視、歴史修正主義の輩(やから)で占められている。

 安倍が極右勢力で閣僚を固め9条改憲に突き進むのは、そうしなければ政権を維持できないからだ。この改憲・極右体質こそ弱点であり、追及の火の手が燃え上がるのは必至だ。運動の力で打倒するのがこの秋の闘いだ。総がかり行動実行委など全国の市民は11月3日(憲法公布の日)の大行動を準備している。

沖縄、韓国と結ぶまつり

 安倍打倒の展望は、沖縄連帯、日韓連帯にある。

 沖縄県知事選での玉城デニーさんの過去最高得票は、安倍政権の勝利の方程式&壊を示した。自民、公明、維新の支持層の相当数がデニーさんに投票した。与党は安倍で選挙は闘えない現実に直面した。辺野古新基地建設阻止への県民の強い意思はだれも無視できない。海外メディアも注目し、新基地建設見直しを取り上げ始めた。

 朝鮮半島では実質終戦と平和構築が進展し、2度目の米朝首脳会談早期開催も合意された(10/7)。朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)のミサイルを「国難」とあおり、9条改憲、沖縄基地強化、軍備増強を進める口実は失われた。

 沖縄と朝鮮半島の動きは安倍の失政を示す象徴だ。沖縄、韓国の闘いとの連帯こそ戦争・排外主義政策を掘り崩す。団結まつり(10・14東京、11・4大阪)は沖縄、韓国と全国の闘いを結ぶ場となる。3000万署名、東アジアの平和を求める署名を広げ、安倍を打倒しよう。

  (10月8日)
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