2018年11月02日 1549号

【議会を変える市民と変える/東京都日野市議・有賀精一/安全でおいしい給食を】

 9月議会で私は「学校給食について問う〜調理場の環境・食材の安全〜」と題して一般質問をしました。

 小学校の調理場で働いている方から休憩室のクーラー不調の訴えがあったため、小中学校25校の調理場や休憩室のクーラーについて現状を問い、改善を要求しました。

 合わせて、学校給食の食材の安全性に関連して質問しました。

 8月8日の新聞報道で、学校給食向け食材会社「由起食品」(東京都品川区)が、冷蔵保存用に設定された賞味期限の切れた冷凍保存鶏肉を、3年以上前から都内の小中学校に格安で出荷していたことが明らかにされました。

 日野市の学校給食はこの食材を使っていないかを質(ただ)すとともに、食材の安全がどのように守られているのかも検証したかったというのが、質問した理由です。

 幸い日野市の学校給食にはこの鶏肉は使用されていませんでした。質問を通じて、日野市がこの間蓄積してきた食材の安全性確保についても学ぶことになりました。

 日野市は2002年に「日野市学校給食食品安全指針」「日野市学校給食食品規格表」を冊子として発行しています(いずれも福島原発事故を受けて2012年に改訂)。2008年3月には「日野市食育推進計画」を策定。翌年4月1日、「日野市みんなで進める食育条例」を施行し、食に関わるすべての関係者の責務を明らかにしています。

 指針では食品の安全について、食品添加物、残留農薬、残留動物用医薬品等、環境化学物質、放射線照射食品、放射能汚染物、遺伝子組み換え食品、BSE(牛海綿状脳症)、食物アレルギー等々の問題に触れ、食材への注意がされています。

 給食器具・容器については合成洗剤を使わず、石けんを使用する。食品規格については全17分類に及び食材の選び方マニュアルを整備し、直接自らの目で食材をチェックする。日野の学校給食の安全がこうして守られていることが分かりました。

 読者のみなさんの自治体の学校給食はどうなっていますか。きっと日野市と同様の取り組みがあると思います。

 学校給食の無償化はとても大事なことです。同時に、子どもたちに安全でおいしい給食を提供したいものです。

 指針には、日野市の学校給食は25校全校が自校調理方式で実施され、各学校に栄養士を配置して“安全な給食の提供”に力を注いでいると書かれています。

 日野の学校給食がさらに発展するよう私も取り組みを進めたいと思います。
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