2018年11月09日 1550号

【福祉・介護を考える「すずらんまつり」 赤ちゃんからお年寄りまで200人で大成功 大阪・枚方市】

 10月21日、大阪・枚方(ひらかた)市の楠葉(くずは)中央公園で「すずらんまつり」を開催しました。秋晴れに恵まれ、赤ちゃんからお年寄りまでが集うにぎやかなまつりとなりました。

 福祉・介護を考える地域の集まり「すずらんの集い」では、介護保険制度の改悪に警鐘を鳴らし、枚方市との話し合いや学習会を行うなど、地道な活動を続けてきました。一人一人が大切にされ尊厳が守られる社会を作っていくためには、多くの方々とつながり声を上げることが大切です。しかし、福祉・介護の問題はどうしても表に出にくく、家族や個人の問題に解消される傾向にあり、もっとオープンにしてよいのではないかと「一緒に考えてみませんか福祉・介護」と発信。また、ホッと一息つける介護のしゃべり場を毎月開催し、気になることや悩みが気軽に出せる場を作ってきました。2か月に1回『すずらんだより』を発行し、地域や小規模の介護施設に届けてきました。

 その延長線上に、「すずらんまつり」がありました。「福祉・介護」をキーワードに、介護する人、される人、介護現場で働く人々が集まり、老若男女が集えるまつりにしたい。参加者が楽しい雰囲気で時間を共有し、交流・親睦を深め、みんながつながれば一人一人の声は小さくても地域や社会は変えられることを訴えたいと、「すずらんの集い」で動き出しました。

 広く働きかけるために実行委員会を作り、さまざまな団体・個人に呼びかけて参加団体も少しずつ増えていきました。実行委員がそれぞれ知り合いに声をかけ、3回目の実行委員会は初対面の方も多く19人の参加でにぎやかに。3000万人署名の街頭行動で出会った子育て中のお母さんは、「すずらんまつり」の趣旨を替え歌や語りにして実行委員会に参加。「すずらんず」として一緒にステージにあがることになり、当日は家族で参加しました。

「こんなまつりっていいね」

 ステージでは、介護関係の方々によるフラダンス、オカリナ、ギター演奏や、地域包括支援センター職員による体操指導など11の団体・個人の出演があり、模擬店や展示、バザーに加え、司法書士による後見・相続の相談コーナーも開設。子どもコーナーでは、折り紙サークルや高校生による遊び、地域で「手作りおもちゃ」で活動されている方の協力もあり、子どもたちで大盛況でした。「すずらんの集い」は、音響から会場設営、模擬店、青空「ホッとカフェ」などを担い、多くの協力者とともに手作りのまつりを作りました。参加者からは「こんなまつりって、いいですね」「来年もぜひ、開催してほしい」「ほっこりしました」とうれしい声も。

 「すずらんの集い」は12月9日、「認知症の人と家族の会」大阪府支部代表の木寺喜義さんをお招きして学習・交流会(13時30分〜 樟葉生涯学習市民センター)を開催します。さらに多くの市民とつながっていきたいと思います。

(大阪・枚方市 福祉・介護を考える「すずらんの集い」代表 松田久子)



 
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