2018年11月23日 1552号

【「戦争・人権侵害・独裁―国家権力の三大失敗」/共闘すれば安倍政権は倒せる/憲法改悪を許さない東京東部大集会】

 11月9日東京・亀戸で、「いのちを守ろう!9条を守ろう!憲法改悪を許さない東京東部大集会」が開催された。呼びかけ人は土屋のりこ・足立区議、みずま雪絵・葛飾区議、中村まさ子・江東区議。34団体51人の賛同の下、400人の会場が埋まる大盛況となった。

 芸人おしどりマコ・ケンさんが登場。福島原発事故直後の東電記者会見を一字一句メモしたことに始まり、外国人技能実習生が除染・廃炉作業に7年間搾取されてきた実態を全統一労働組合の取材から報告。ドイツでの国際会議に語り部として招かれ、平和教育の場で高校・大学生や職業訓練校生と数多く接した経験を語る。

 ドイツの学生の福島原発事故への知識の深さや政治意識の高さ、意見表明の積極性は、民主主義の下でナチス台頭を許した世代が「愚かな市民は愚かな政治を生む」ことを学び、「最後の一人になっても自分の意見を言う」ことが当たり前になっているからだ、と映像を交え紹介。「半径5bの人を変える」「歯みがきをするように社会のことを話す」と暮らしの中で憲法を生かす大切さを訴えた。

 講演は、首都大学東京教授(憲法学)の木村草太さん。「憲法は張り紙みたいなもの」と切り出し、国会で見つけた「ガムは包んで捨てましょう」の張り紙から、誰かが国会でガムを捨てた歴史が理解できた、と続ける。そして、国家権力の三大失敗―(1)戦争(2)人権侵害(3)独裁―を許さない張り紙を貼ろうというのが憲法だ、と分かりやすく説いた。自衛隊と9条の関係では、安倍首相が“明記”しようとする自衛隊は集団的自衛権を行使できる自衛隊であること、その点を隠した改憲発議の是非を問う必要性を指摘した。

 最後に、朝鮮半島和平の進展を「憲法9条理念の発露」とたたえ、「共闘すれば安倍政権を倒せると沖縄県知事選が示した」と展望を明らかにする集会アピールを土屋のりこ足立区議が高らかに読み上げた。

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