2018年11月30日 1553号

【つるみ憲法キャンペーン 元気に楽しく/だれもが安心して暮らせる街を/横浜・鶴見区】

 地域から改憲ノーの声を広げようと11月4日、横浜市鶴見区で「ともに!つるみ憲法キャンペーン」が開催された。雨で途中切り上げとなったものの、元気で楽しい企画は市民の注目を浴びた。「平和と民主主義をともにつくる会・かながわ」が主催した。

 会場は鶴見駅西口から通りに向かうショッピングモールの一角。休日の昼時とあって乗降客や買い物客でにぎわう。正面にどんと張り出された「憲法キャンペーン」の横断幕が、何の催しかを一目で伝える。スペースにはテーブルといすが置かれ、周りではバザーや物販、署名が。「ちょっと休んで見ていこうか」と立ち寄れる開放的な空間が作られた。横断幕を背景に「月桃の花」歌舞団によるエイサー、北村サンシン教室による沖縄民謡が場を盛り立てる。

汚染土放置は許されない

 オープンマイクスピーチで、つくる会・かながわ代表の青島まさはるさんは福島原発事故問題を取り上げ、「神奈川に避難した人たちの裁判で来年2月、地裁判決が出される。国・東電の責任は当然。賠償額の低さをなんとか突破させたい。公正判決署名に協力してほしい」。市内300の幼稚園・保育園に埋められている放射能汚染土壌について「放射能は横浜にも沈着した。その汚染土壌を子どもたちの生活の場に置き去りにすることは許されない。市は直ちに撤去すべきだ」と求めた。市こども青少年局に対し抗議・要請を行うこともアピール。

 カエルの帽子をかぶって「安倍を代える」と発言した神谷宗孝さん。「介護保険料の高さはトップクラス。議員報酬も月約150万円とトップクラス。カジノはいらない。困窮する若者に手当・補助金を。学校給食の無償化を」と、自公政権を支える横浜市政を批判する。地域に根づいて不登校問題に取り組む「フリースペースたんぽぽ」の青島美千代さんは「文科省が進めている不登校対策は、かえって不登校を拡大させる。学校がつらいという子どもの思いを、お父さん・お母さん・先生はしっかりと受けとめてほしい」と訴えた。

 署名コーナーでは、改憲・カジノなど6テーマの市民シール投票も。呼びかけた寺月礼音さんは、沖縄県知事選で玉城デニーさんの応援に入った。「勝ってよかった。首里交差点でメガホン連呼すると、車から手を振ってくれ、手応えがあった。選挙期間中『デニーが勝ったら中国が攻めてくる』とデマが飛ばされたが、(辺野古新基地建設を強行し)攻めてきたのは安倍政権だったではないか」と話す。「横浜市では、閉鎖的社会の反映だろうか、下を向いて歩く人が増えている気がする。シール投票は自分の意見を表せるいい方法。明るい街づくりをめざしたい」

 司会を担ったのは、官邸前行動などで音頭を取るおなじみのコンビ、末武あすなろさんと右田隆さん。末武さんは「劇場の舞台で演じていて、相手に伝えるためにここだけでいいのか、といつも葛藤があった。今は、外に出て国会前でマイクを握る。でも、今日のような地域の取り組みがとっても大事。反対行動に参加していない、参加できない市民に訴えるいい機会だ。そうしていかないと安倍は倒せない」と笑顔を絶やさない。

 雨が降り出し早めに終了したが、参加者は「地域に根ざした取り組みにできる。またやろう」と口々に語った。

こども青少年局に要請

 つくる会・かながわ青島代表らは11月14日、横浜市こども青少年局を訪れた。「視察」を理由に会えないと言っていたにもかかわらず、担当係長もおり、約45分に及ぶ要請、話し合いとなった。

 青島さんは「私たち市民の具体的な追及にタジタジ。ただただ、国の基準で安全だと繰り返すだけ。最も放射線被ばくの影響を受けやすい保育園の子どもたちの安全を担当する部署の無知と無策を痛感した」と憤る。2週間以内に回答することを約束させ要請行動を終えた。





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