2018年11月30日 1553号

【ZENKO中央行動で厚労省要請 署名提出/尊厳ある暮らし求め/介護労働の改善を迫る】

 11月12日の厚労省要請には介護現場で働く労働者や市民が小規模事業所と介護労働の現状など介護保険制度の問題点を訴え、改善を求めました。

 介護職員の賃金改善要望に対して、担当者は処遇改善加算の実施で改善し、事業所へのチェック体制もあるとの見解を示しました。実際は、加算の手続きが煩雑で加算申請をしない事業所ではそもそも何の改善もなく、加算申請されても配分は事業者に任されているために加算をわずかしか受けられない職員も多数います。事業者への罰則規定もなく、事業所チェックは年度内にすべての加算金を介護職員に配分しているかどうかのチェックにすぎないことが指摘されました。

 私が働く介護老人保健施設では、退所者に占める「在宅復帰率」を50%に上げるよう迫られています。住宅環境や家族の介護力の限界などでとても厳しい基準です。そのため、在宅復帰扱いになる有料老人ホーム等に1か月間退所後、再び入所し「在宅復帰した」として基準をクリアする方法が取られることも。利用者家族にとっては経済的負担が増え、利用者本人は環境変化の負担で状態悪化することがあることを訴え、基準緩和を求めました。実態を理解している担当者が不在で、次回交渉時に引き続き要請することになりました。

 また、大阪市の介護保険料が高すぎると悲鳴が上がっていることを訴えました。一般財源から繰り入れて保険料を下げるべきと大阪市に求めても、国・厚労省から望ましくないと指導を受けていると拒否されます。厚労省は、法的根拠は無いが保険料を支払ったものがお互いに助け合うという介護保険の趣旨が損なわれるからと正当化しています。しかし、生活が成り立たなくなるようでは本末転倒です。

 要請の最後に「尊厳ある暮らしを支える介護保険を求める署名」も提出。安倍政権の福祉切り捨てに抗議の声を上げようとの気持ちをいっそう強くしました。

(平和と民主主義をともにつくる会・大阪 渋谷国彦)



東アジアに平和を!/武力なき平和のための/ZENKOスピーキングツアー/ゲストスピーカー カン・ヒョヌクさん

12月9日(日)  午後2時 横浜集会 鶴見駅前ホール 加瀬会議室
12月11日(火) 午後6時30分 札幌集会 かでる2.7 510会議室
12月13日(木) 午後7時     那覇集会 船員会館 第1会議室
12月15日(土) 午後2時     広島集会 西区民文化センター 3階大会議室C
12月16日(日) 午後1時30分  大阪集会 国民会館 大ホール

主催 ZENKO 平和と民主主義をめざす全国交歓会

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