2018年12月14日 1555号

【アジアは友だち!子どもコンサート/平和な未来につながるステージできた/沖縄読谷村、大阪朝鮮学校も子も出演】

 第14回「アジアは友だち!子どもコンサート」(11/23川崎、11/25大阪)は、沖縄県読谷村(よみたんそん)の子どもたち20人を迎えた。大阪は朝鮮学校の子どもたちも参加。「アジアのみんながともだちになって平和な未来に繋がるように」とコンサートの中で自分の思いを語った。子どもたちが作ったコンサートは大成功だった。

【関東】笑って暮らせる平和な未来を

 関東では、8月実行委員会発足に際し、コンサートテーマを子どもたちで話し合い「笑ってはばたけ!みんなで創る未来へ」に決めました。生き物みなが笑顔で暮らしやすい、そんな世界をみんなで創っていこうとの思いが込められています。チラシのイラストは福島市から東京に避難生活をしている小学4年の二瓶涼桜(にへいりお)さんが担当。「世界の平和に向けて幸せだけが飛び出している!」ことを表現した絵を描いてくれました。

 コンサートでは、テーマに込めたそれぞれの思いを発表し合いました。

 副実行委員長の村上由々(ゆゆ)さんは、10月に行った沖縄平和ツアーを紹介しながら「あたりまえに学校に行って、学校に行けば友だちがいて、友だちと勉強して家に帰ってきたら家族がいる。好きなことは好き、嫌いなことは嫌いと言える自由。それが平和なのではと思います」と語り、沖縄の友だちに「みなさんは、どんな未来を創りたいですか」と問いかけました。

 座喜味子ども会から参加した友だちは「毎日基地の騒音の中で学校に通っている。基地の無い、安心して暮らせる平和な世界を作りたい」と答え、全員で「平和な世界」を合唱しました。

 コンサートの最後、実行委員長の中学2年北琉翔(りゅうと)さんは、「子全に参加して、人生が変わった。学校よりも楽しい居場所になり、自分が自分らしくいられる場所。この大切な居場所を、後輩たちのためにも、これからも、ずっと守っていきたい」と未来への希望を語りコンサートを締めくくってくれました。

 子どもたちの大切な居場所である子ども全交をこれからも育んでいきたいと思います。

(関東実行委員会 河辺邦夫)






【関西】積み重ねた交流が平和の架け橋に

 小学校低学年以下の子どもが多い大阪会場は、小さな子ども連れのお母さんたちが、前日は遅くまで、当日も朝早くから会場作りやパンフレット綴(と)じの作業に集まりました。コンサートに出演したことのある若者たちも、応援に駆けつけ、力仕事をしてくれました。みんなで作りあげて迎えた本番は大盛況でした。

 子どもたちの「平和のおもい」を聞いてください。

 読谷村の小学生は、学校近くのチビチリガマの話とともに「世界中の人たちが安心して仲良く暮らすには人に対して優しく豊かな気持ちを持つこと、お互いを大切にすることが大事」と言いました。

 朝鮮初級学校の子どもは、朝鮮半島の平和が前進するなか、「朝鮮学校で学んでいる私たちは、まぎれもなく近い未来、日本と朝鮮の架け橋になる存在です」とメッセージ。

 沖縄平和ツアーで読谷村を訪れた大阪の子どもたちは、読谷まつり会場は以前は米軍基地だったと聞き、「村長さんがアメリカに交渉に行き、戦争する場所をまつりをする場所にするのはすごいな」。

 今回、沖縄からの引率者の中には、中学生の時、このコンサートに参加したという若いお父さんもいました。大人たちの交流会ではあらためて読谷村の方々がコンサートに関わるようになった経緯を振り返りました。「基地の中に平和と文化の楔(くさび)を打ち込む」という読谷村のむらづくり、地域で子どもを育てる様々な活動に学ぶとともに、子どもの貧困の問題、親たちが追い込まれる子育ての問題、基地に隣接する小学校の騒音被害にも話題が及びました。

 コンサートの歩みをふりかえり、これからのより豊かな交流に向けて、今の子どもを取り巻く問題にしっかり向き合っていきたいと思います。

(関西実行委員会 松昌子)

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