2018年12月28日 1557号

【議会を変える 大阪府交野市議 松村ひろ子 タウンミーティングで水道民営化議論】

 11月末から12月上旬にかけて交野(かたの)市内の各校区でタウンミーティングを開催し、地域の皆様に交野市議会の報告をしました。そのなかのひとつ国政につながる重要なな問題として「水道の民営化問題」について報告をしたところ、大きな議論となりました。

 先日国会で水道法改正案が可決されましたが、それ以前に交野市10月議会では、改正案を後押しするように「水道管老朽化対策」という名目で「水道の広域化」と「官民連携」を盛り込んだ「水道施設の戦略的な老朽化対策を求める意見書」が公明党から提出され、自民・公明・国民民主・維新の賛成多数で可決。交野市から国を後押しするように提出されました。

 交野市はこれまで独自の浄水場を建て水道事業を守ってきた経緯があるにもかかわらず、その歴史に逆行する内容を市議会の多数議員が賛成していることに私は非常に違和感を覚えました。昔は村のなかに湧水があるなど交野市の水は豊富でしたし、交野の水道水は市内の井戸を水源とする自己水7割と淀川の水3割をブレンドした「おいしい水」として長年市民に親しまれてきました。また浄水過程で「生物接触ろ過」という自然に近い方法でろ過する技術を用いることでミネラルが豊富なままの交野の水が守られてきました。それは交野の魅力のひとつにもなっており、今も「おいしい水」を求めて市外からわざわざ交野市に引っ越してくる方もいます。

 交野市は今年度中に新たに水道管老朽化対策の計画を立てる予定であるため、まだ広域化や官民連携が本当に必要かさえ分からない状態のなか、市議会として広域化や官民連携を進めろと意見書を提出しています。参加者の皆様からは「交野市の老朽化した水道管の入れ替え費用は民営化しても最終的にはまわりまわって水道代に上乗せされ市民が支払うことになるのだから、水道民営化は企業のもうけになることはあっても市民のためにならない」「水道民営化については反対だ」という声が多く出ました。

 今後、全国で水道民営化についての議論の動きが活発化されることが予想されます。タウンミーティングをとおして、交野市からも水道民営化について反対の声をあげていきたいと思いました。

 
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