2019年01月04・11日 1558号

【京都府向日市で「辺野古強行反対意見書」/「本土の私たちの問題」 市民の声を背に】

 12月18日、向日市議会は「沖縄の民意を尊重し辺野古の新基地建設を強行しないことを求める意見書」を賛成多数で可決した。辺野古の新基地建設に反対する意見書は、2014年9月以来これで4度めとなるが、今回は特に強い思いがあった。政権が辺野古の海へ土砂投入を開始するという状況で、沖縄県民に本土から連帯の思いを伝えたかったこと、そして全国に「本土の私たちの問題なんだ」と発信したかったからだ。意見書の最後は以下のように訴えている。

 「向日市議会はこの問題について、沖縄県民の民意と自己決定を尊重することを国に求めて、これまでに幾度か意見書を提出してきました。しかし沖縄県民に対する国の姿勢は、『民意の蹂躙(じゅうりん)』といえるものであり、とうてい看過できません。これは沖縄県のみにとどまらず、日本の民主主義と地方自治の根幹にかかわるものだと考えます」

 ただ土砂投入については意見書文案提出の日程の関係で、触れられなかった。

 この意見書は、決して議決した議員だけの思いでないことを強調したい。4年前に最初の意見書を可決した翌年以降、毎年秋に開催される地域での最大のイベント「向日市まつり」で、私は市民のみなさんと一緒に「沖縄戦と基地問題」をテーマに写真展のブースを出してきた。沖縄の基地問題を、私たちみんなの問題として考えようと呼びかけ取り組み続けてきたことの一環だ。だから意見書可決を喜んでくれる市民の声が次々と寄せられている。

 こうした意見書が全国各地にぜひ広がってほしいと心から願う。

(京都府向日市議・杉谷伸夫)

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