2019年03月01日 1565号

【3・8国際女性デーのつどいへ/国際基準で日本の政治を変える】

 3月8日は「国際女性デー」。世界の女性たちが、女性に対する暴力や人権侵害をやめさせ、貧困のない豊かな社会をめざして行動をする日です。1904年3月8日に米国ニューヨークで、女性労働者が参政権を要求してデモを行ったことに始まります。「パン(貧困NO!)とバラ(女性の権利や尊厳)」のスローガンを掲げ行動し、「女性の政治的自由と平等のためにたたかう」記念の日となりました。国連は75年以来、この日を「国際女性デー」と定め、女性の平等な社会参加を実現するよう全世界に呼びかける日としています。私たちもこの日に合わせて、女性デーのつどいを持ちます。

前進する女性たちの運動

 今世界中で女性に対する暴力や差別をなくそうと"#MeToo"運動が広がっています。米国では1月19日、全国数十の都市でトランプ政治に対する女性による抗議の行進が行われました。この行動は今年で3回目。昨年は、「反トランプ」から「(女性候補への)投票の呼びかけ」のスローガンが目立っていました。昨年の中間選挙で女性議員が躍進しました。今年は人種問題や貧困問題など社会のあらゆる分野で女性が政策に関与していこうと呼びかけられています。

 ニューヨークの集会でオカシオコルテス下院議員は力強いスピーチを行いました。「正義って、本に書いてあることではない。正義とは私たちが飲む水のこと。正義とは私たちが吸う空気のこと。正義とは女性がいくら給料をもらえるかということ。・・去年、私たちは投票を呼びかけパワーを手にした。そして今年、政策をつくるパワーを持っている」と。トランプ政治を変える女性たちの運動は大きく前進しています。

 一方、日本はどうでしょうか。ジェンダーギャップが世界で110位の日本。「女性活躍」の看板も色あせ、セクハラの官僚や政治家はだれも責任を取らずに居座っています。またしても麻生太郎財務大臣は「年を取ったやつが悪いみたいなことを言っている変なのがいっぱいいるが、それは間違い。子どもを産まなかった方が問題なんじゃないか」と述べています。社会保障費が増えている責任を子ども産まない女性に転嫁する問題発言。差別的な発言を繰り返しても「釈明」すれば許されるという社会を変えていかなければなりません。

セクハラ禁止条約を

 今必要なことは、セクハラや賃金格差などのジェンダー差別をなくしていくために、国際的な視野に立って、国際的な水準に日本の制度や政策を引き上げていくことです。ILO(国際労働機関)は今年、雇用の場でのセクハラ禁止条約を制定します。日本政府に対して、条約の即時批准と国内法の改善を求めていきましょう。また、今国会で男女差別撤廃条約の選択議定書を批准するよう働きかけていきましょう。

 今年のつどいでは、ヒューライツ大阪(一般財団法人アジア・太平洋人権情報センター)の朴君愛(パク・クネ)さんに、在日コリアンとして民族差別やジェンダー差別に取り組んできた経験を踏まえて、国際基準がいかに大切かを語ってもらいます。多くの方の参加を呼びかけます。
OPEN(平和と平等を拓く女たちの絆)山本由子

 *******

国際女性デーのつどい
3月8日(金)18時30分〜 ドーンセンター大会議室2

ホームページに戻る
Copyright Weekly MDS