2019年03月15日 1567号

【三・一運動100周年に日本から応答/新宿アルタ前でキャンドル行動/植民地主義を終わらせよう】

 三・一朝鮮独立運動100周年の3月1日、加害の過去と今も続く植民地主義を清算することが日本からの応答になる、と東京・新宿アルタ前でキャンドルアクションが行われた。600人が参加し、同じ場所に陣取って「朝鮮人は帰れ」などと罵声を浴びせるヘイト集団を圧倒した。

 司会者が100年前、ソウルのパゴダ公園で発せられた宣言書の一部を読み上げる。「日本との併合は民族の望みとして行われたのではない。…怒りと不満をもつ2000万の人びとを、力でおどして押さえつけることでは、東アジアの永遠の平和は保証されない」

 リレートークで、日本軍「慰安婦」問題解決全国行動共同代表の梁澄子(ヤンチンジャ)さんは「日本政府は何度もお詫びを述べたというが、その直後に『強制連行ではなかった』『性奴隷ではない』『法的には解決済み』と必ず言う。お詫びは被害者たちの信じられるものでなければ、“赦(ゆる)し”につながらない」と指摘した。

 「韓国大法院判決は“懲罰”ではない。日本の政府・企業が植民地主義を清算するなら日韓の人びとは手をつなぐことができる、と提起したもの。国際法違反というが、強制労働禁止の国際条約に違反し、ILO(国際労働機関)から9回にわたって被害者を救済するよう勧告されたのは、日本だ」と強調するのは、朝鮮人強制労働被害者補償立法をめざす日韓共同行動事務局長の矢野秀喜さん。

 「高校無償化」からの朝鮮学校排除に反対する連絡会代表の長谷川和男さんは「朝鮮学校生は、奪われてきた民族の言葉、民族の歴史、民族の文化を堂々と胸を張って学んでほしい。そのことは日本の教育そのものを変える力になる」と訴えた。カナダ在住の乗松聡子さんは「今月はもう一つ大事な日がある。日本が琉球を強制併合した3・27(1879年)だ。日本は今も琉球を奄美大島、宮古島、石垣島と軍事要塞化している。現在進行形の植民地主義だ」と語気を強める。

 許すな!憲法改悪・市民連絡会の菱山南帆子さんは隣のヘイト集団に向かって「過去を学ばないやつに未来などない」と声を張り上げた。

 ミュージシャンの生田卍(まんじ)さんが光州(クヮンジュ)事件の犠牲者追悼のために作られた『あなたのための行進曲』を歌い、参加者はキャンドルを揺らしながら「加害の歴史を直視しよう」「植民地主義を終わらせよう」とコールした。

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