2019年03月22日 1568号

【福島原発刑事訴訟が結審/判決は9月19日/放射能大量放出犯罪に厳罰を】

 福島原発放射能大量放出事故を引き起こした東京電力旧経営陣3人の刑事裁判が3月12日、東京地裁で結審した。判決日は9月19日(午後1時15分)と指定された。検察官役の指定弁護士は昨年末の論告公判で、3被告に対しいずれも禁錮5年を求刑している。

 前々日都内で開かれた「厳正判決を求める全国集会」で、福島原発刑事訴訟支援団の佐藤和良団長は「震災関連死は岩手や宮城では横ばいだが、福島は増加し続けている。原発事故は自然災害とは全く違う。この刑事裁判は、なぜ事故を防げなかったかを事実に即して明らかにし、民事裁判を闘う全国の原告団を支えるベースになっている」と述べた。

 河合弘之弁護士は「もし不起訴のまま終わっていたら、いろんな事実が歴史の闇に葬られただろう。その意味では私たちは非常に大きな成果を上げている。しかし、判決は楽観を許さない。この裁判の最終の目的は、日本から原発を全部なくし、安全で幸せに暮らせる社会をつくること」と力を込めて訴え。リレースピーチでは「関東在住の支援者のみなさんが早朝から傍聴抽選の列に並んでくださったことに感動」「東電に責任を認めさせないと同じことをやって必ず次の事故を起こす」「勝ったからといって私に戻るものは何一つない。それでも勝ちたい。どうしてって、あいつらが悪いから、私は何も悪くないから」といった発言が続いた。

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