2019年03月29日 1569号

【沖縄連帯、自治を守る闘いは地域から/維新政治に終止符を山川よしやすさんが訴える】

 「一人ひとりの人生が大切にされる社会を」と訴えている山川よしやすさん。代表を務める「平和と民主主義をともにつくる会・大阪」のメンバーとともに、大阪市政の変革をめざし、沖縄連帯、大阪都構想反対の運動を精力的に進めている。3月16日には沖縄県民大会に連帯する行動を、17日には参院議員の福島みずほさん(社民党)と街頭トークにたち、維新政治の一掃を訴えた。

 新基地の建設を許さないと開催された沖縄県民大会と同時刻にスーパーマーケットの店頭、商店街でスタッフ30人がシール投票を呼びかけた。

 投票用のボードには「ジュゴンの海に基地はいる/いらない」の枠が書かれている。どちらかにシールを貼ってもらう。もう一つ書かれているのは「チヌ(黒鯛)の海にカジノはいる/いらない」。松井一郎大阪府知事と吉村洋文大阪市長が大阪湾の埋立地夢洲(ゆめしま)に立地を進める「カジノ構想」を一緒に問いかけた。

 山川さんは「いま、沖縄では県民大会が開かれています。マスコミが大きく扱わないから、私たち市民が広げている。政府は沖縄県民が圧倒的に反対だと意思を示したのに、基地建設を強行している。自治権を踏みにじっている。そんなことを許してはいけない」と力を込め訴えた。

 大阪での自治も問われている。「大阪都構想の住民投票を維新と公明党が密約していた。2年も前に住民投票の日程を決めていた。政党に頼っていてはだめ、主権者として社会を変えていきましょう」 沖縄の県民投票結果を示したチラシを配るスタッフと投票ボードを持つスタッフが買い物に訪れた市民に投票を促す。「(普天間基地を)移転しないといかんから、新基地賛成や」とシールを貼りかけた。「辺野古に基地ができても普天間基地はなくならないんですよ」とすかさずスタッフが話しかける。「ほんとに。それは知らんかった。なら、反対や」「カジノはいかんな。反対。だけど私はギャンブル好きやねん。依存症になるからだめ」

 そんな会話が、あちこちで交わされた。2時間の取り組みで約140人がシールを貼った。主権者である市民が自分の意見を表明する。そこから自治が始まる。山川さんは、そう訴え続けている。

維新一掃のチャンス

 翌日17日、福島みずほさんと「街頭トークライブ」と銘打って、大阪市内の各所を回った。

 福島さんは「山川さんは大阪の希望。ぜひ大阪市議会に送って、カジノはいらない、水道民営化するなとガンガンやってもらいましょう」と激励した。福島さんは「民営化」に道を開く水道法改定(昨年12月成立)に国会でいち早く反対の論陣を張ってきた。また、弁護士でもある福島さんはギャンブル依存症で家庭崩壊など悲惨な事例を見聞きしてきた。そんな思いが、山川さんを応援する言葉にあふれている。「みんなを幸せにするのが政治の役割。不幸にしてどうするんですか」と維新批判とも安倍政権批判とも聞こえる訴えで締めくくった。

 これに応え山川さんは「市民が主権者として、ものを言うことが必要なんです。維新、安倍政治を終わらせましょう」と街頭に集まった人びとに語りかけた。

 「維新の政治は何をしたのか。私たちを苦しめただけだ。『改革』と言ってやったことは、中小企業モノづくり支援費を4分の1に、商店街・小売振興費は25分の1に削減。5年間で3万5千件も事業所が倒産した」と維新政治への批判は容赦がない。

 「都構想は、カジノに税金をつぎ込むためのもの。2025年に万博をしようと思えば、2020年には夢洲を完成しないといけない。そのために、維新はクロス選挙に打って出た。政治の私物化を許してはいけない」

 府知事・市長選挙が急に決まり、府・市会議員選挙と同じ4月7日が投開票日となる。維新は、首長と同時選挙で議員選も有利だと判断したのだろう。だが、計算通りにはいかない。「前は維新に入れたけど、期待外れやったな」との声が沿道から漏れていた。「都構想」もろとも、維新政治を一掃するチャンスだ。



 
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