2019年03月29日 1569号

【沖縄の民意は示された 今こそ日本の民意を示すときだ 辺野古の海を埋め立てるな 県民大会に連帯し各地で行動】

 辺野古新基地NO。圧倒的な民意を示した沖縄県民投票から3週間。安倍政権は建設工事を中止するどころか、新たな工区へと埋め立て範囲を広げようとしている。「土砂投入を許さない!ジュゴン・サンゴを守り辺野古新基地建設断念を求める県民大会」が3月16日、那覇市の新都心公園で開催された。県民大会に合わせ、全国各地でZENKO(平和と民主主義をめざす全国交歓会)や地域から政治を変えようと運動する市民団体などが「辺野古の海を埋め立てるな」と行動を繰り広げた。

沖縄県民大会に1万人超/キラリと光った若者の呼びかけ/平和な未来を自分たちの手で

 県民大会開始時間14時の30分も早く会場に着いた。新都心(現おもろまち)は、右翼の街宣車5〜6台が暴力的な音量を鳴り響かせていたが、沖縄県民は怒声や罵声を相手にせず、粛々と公園へ集まってきていた。主催者発表では1万人を超えた。県民の胸に秘めた熱意と断固とした行動力がひしひしと伝わる盛会だった。

 「オール沖縄」共同代表の稲嶺進前名護市長や玉城知事(副知事代読)など登壇者の皆さんはどれも力のこもった挨拶だった。その中でもキラリと光るのは若者のくぅとば(ことば)だった。

 佐賀県出身の名桜大1年川崎将吾さん(19)は「本土出身者の僕が、この場で挨拶することをお許しください」と切り出した。北部ブロックの島ぐるみ会議・名護の青年代表としての挨拶に、うちなーんちゅは暖かい拍手で迎えた。

 彼はSACO合意に「沖縄の基地負担軽減のため、国民全体で分かち合う」とあることをとりあげ、今の基地問題の現状と乖離した文言であり政府の態度に憤りを感じると言った。そして「お父さんお母さん、おじぃおばぁにお願いがあります。あなたが知っていること、昔、沖縄で何があったのか話してください」と語りかけ、沖縄・本土の同世代の若者たちには「なぜ、おじぃおばぁがゲート前で座り込みを続けているのか、誰のために、誰の未来のために行動しているのかをしっかりと考えてほしい。他人ごととしてではなく自分ごととして考えてほしい」と檄を飛ばした。最後は「沖縄の未来はおじぃおばぁと若者が手を取り合ってつくっていきましょう」と締めくくった。

 週末の貴重な時間を費やし、楽しい盛りの青年や老躯に鞭打って杖を突き駆けつけるおじぃおばぁが、こんな大会に集まる必要のない平和な世の中(みるくゆ)にしたいとの思いを込めて、心からガンバローを三唱した。

(ZENKO沖縄 田代睦)

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