2019年05月17日 1575号

【否定形≠ナはなく夢≠語ろう/サブステージの「自由に話そう!トークイベント」/“なぜ憲法が大事か 自分の言葉で”】

 サブステージ「自由に話そう!トークイベント」では、“大阪維新はなぜ強いのか”が話題になった。

 森友疑惑を報道してきた元NHK記者の相澤冬樹さんは「維新も安倍も“自分たちはこの大阪を(この国を)よくできる”という幻想を有権者に持たせることに成功している。一方、安倍や維新を批判する勢力は『改憲許さない』『戦争法廃止』など基本“否定形”。主義主張が違う人には届かない。『自分たちはこうする』『このやり方がいい』と“夢”を持たせなければ勝てない」と指摘。

 「辺野古」県民投票の会代表の元山仁士郎さんも「知事選でも県民投票でも否定形の言葉は使わないようにした。県民投票には当初批判的な方が多く、つらかったが、相手を尊重しながら『なぜ私が県民投票をやりたいのか』をしっかり話すことで共感を得られた。なぜ憲法が大事だと思うか、自分のバックグラウンド、自分の言葉で話せば響く」と振り返った。

 もう一つの話題は”若い人たちにどう働きかけるか”。

 日韓つながり直しキャンペーンの矢野秀喜さんは「徴用工問題を若い人たちに話すと、『初めて知った』『今も被害に苦しむ人、長年裁判をしている人がいる。何とかしないといけない』という反応が出る。若い人にも理解してもらえると確信した」と語る。移住者と連帯する全国ネットワークの鳥井一平さんも「希望はある。共生、共に生きるというテーマに若者たちは魅力を感じている。多民族多文化共生社会を一緒につくろうと訴えていく」と力を込めた。

 9条改憲阻止の運動に関連して「国民という言葉を使った瞬間に排除される人びとがいる。投票できる人たちが投票できない人たちの声にどう耳を傾けていくのか」(鳥井さん)「三・一運動は民主共和制=民が主人公になる時代を切り開く運動だった。日本の私たちはどうか。植民地主義の克服は憲法に十分書き込まれていない」(矢野さん)「安倍政権に代わる受け皿はあるのか。小異を捨てて大同に付くことが大切なのに反安倍の人たちはそれができない」(相澤さん)と厳しい注文もつけられた。

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