2019年10月04日 1594号

【みるよむ(531)2019年9月21日配信 イラク平和テレビ局in Japan DSAは戸別訪問で社会を変える―メディケア・フォー・オール(国民皆保険)獲得の闘い―】

 今回は、DSA(アメリカ民主主義的社会主義者)が全米で展開しているメディケア・フォー・オール(国民皆保険)を求める戸別訪問活動を紹介する。

 米国大統領選挙の有力候補で民主的社会主義者を自認するバーニー・サンダース上院議員は訴える。米国は先進工業国ではほとんど唯一国民皆保険がない。そのために高額な医療費を支払えない人が続出している。国民の健康を食い物にして医薬品会社と民間保険会社が莫大な利益を上げているのに、米国民の5人に1人が医薬品の代金を支払えない。だからメディケア・フォー・オールが必要なのだ。

 DSAに所属し史上最年少で下院議員に当選したオカシオコルテスは、メディケア・フォー・オールが議会の公聴会で取り上げられ、「一番変革の力を持つ政策となりそう」だと訴える。

 DSAイーストベイ支部(サンフランシスコ湾東岸地域)の会員は「私たちはシングル・イシューの組織ではない」と指摘する。メディケア・フォー・オールに取り組むのはグローバル資本の支配と対決することを意味する。「もっと大きな勝利を得る政治の現場部隊を作る」と位置付け、「戦略的に重要な社会主義の政治的計画の一部」であると明言している。

 7月、2019ZENKO(平和と民主主義をめざす全国交歓会)に参加したDSAのビル・イェィツさんが支部長を務めるシアトル支部も登場する。会員が週末に集まって、メディケア・フォー・オールの意義をしっかり確認し、2人1組で語りかけの練習を重ね、資料も準備して行く。

変革の確信に満ち訪問

 DSAフィラデルフィア支部ではメディケア・フォー・オールを支持する市議会決議の実現を目標に設定した。ここでも「人から人へと組織する」戸別訪問活動に入っていった。

 カリフォルニア州ロングビーチのDSA支部は真夏に戸別訪問に取り組んだ。暑い中だが、参加者は生き生きとしており、どんどん地域に入っていく。現在の不平等な医療制度に対する怒りと、それを変革する確信に満ちたDSA会員たちの姿が印象的だ。

 今、安倍政権の憲法改悪と生活破壊の攻撃に立ち向かうZENKO署名を持って戸別訪問が全国で取り組まれている。DSAの取り組みに学びともに社会変革の闘いを前進させたい。

(イラク平和テレビ局in Japan代表・森文洋)

翻訳資料 グローバル・トレンド No.7 2019年9月

・社会主義とカレッジ・フォー・オール―YDSAの『組織化ガイド』からの抜粋
MDSのホームページよりダウンロードできます
編集・発行 民主主義的社会主義運動 理論政策委員会

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