2019年10月25日 1597号

【重大事故の責任 誰も取らないのか 東京地裁判決許さぬ 控訴審で逆転有罪へ 東京地裁前で宣伝行動】

 「東京電力旧経営陣3人に『無罪』を言い渡した東京地裁判決は許せない」「あれほどの大事故の責任を誰もとらないなんておかしい」。10月11日東京地裁前で、東電刑事裁判の無罪判決を糾弾する宣伝行動が行われた。「東電の刑事責任を追及する会」が呼びかけた。

 配布したチラシでは、判決の不当性として(1)原発事故の被害者のことにほとんど触れていない(2)事故がなぜ起きたのかの本質に迫らず、問題点をそらしている(3)裁判で明らかになったことを見ず、東電・国に都合のよい判断をしている―と指摘。マスコミや識者からの批判・疑問の声を掲載し、検察官役の指定弁護士が「判決をこのまま確定させることは著しく正義に反する」として9月30日控訴したことにも触れて、地裁判決は取り消されるべきだと強く訴えている。

 同会の小林和博さんは「判決の1週間後、高浜町元助役による関電役員への3・2億円もの抱き込み工作が報道された。刑事裁判の被告人席からにらみを利かせている3人の東電元幹部と裁判官との関係につながっていると思わずにいられない。“原子力ムラ”の不正を糾(ただ)さなければならない」と強調する。

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