2019年11月01日 1598号

【アジアはともだち 命どぅ宝/第33回団結まつり開く/STOP韓国への経済制裁 辺野古埋め立て/日韓の友好の虹をかけよう/生きる権利の侵害 許さない】

 「アジアはともだち」「命(ぬち)どぅ宝」を掲げた第33回団結まつりが10月20日、東京・亀戸中央公園で開かれ、好天の下、2500人が楽しい交流のひと時を過ごした。

 オープニングでは4人が連帯あいさつ。東京全労協の寺嶋豊事務局長は「最低賃金が東京では1013円になったが、東京と地方の格差は拡大している。どこでも誰でも1500円、年収300万円以上実現の取り組みを」と呼びかけた。福島みずほ参院議員は「改憲勢力3分の2を阻止したが、僅差だから逆転され発議されるのではと危機感を持つ。菅官房長官が自衛隊の中東派兵に言及した。現場で武力行使し、宣戦布告なき“事変”が起きることもあり得る」と警鐘を鳴らす。

 「高校無償化裁判で最高裁が上告棄却。幼保無償化からも除外され、街頭宣伝で同世代の日本人の保護者から『私たちじゃなくてよかった』という声を聞いた。この世に民主主義、平等や公平はあるのか」と問いかけるのは、東京朝鮮中高級学校の金生華(キムセンファ)教務部長。福島原発かながわ訴訟の村田弘原告団長は「安倍政権はオリンピックまでに原発被害者をゼロにする政策を強引に進め、福島県の内堀知事もその尖兵となって9月県議会で被害者を相手に裁判を起こすと決めた。人権の一番の基本である住まいを公権力のごり押しで奪う。許すわけにいかない」と力を込めた。

 メイン報告は沖縄の彫刻家・金城実さんと韓国・代案文化連帯のユ・ミヒさん。金城さんは「植民地に対して日本国民・政府は反省も学習もしていない」と声を張り上げ、ユさんは「安倍政権は全世界の市民の『安寧(アンニョン)』を脅かしている」ときびしく批判した。

 ステージの後ろでは、画家の山内若菜さんによるライブペインティング「韓日友好フリーハグ 虹をかけよう」。ムクゲやレンギョウなど韓国の花の絵を和紙に貼り、ハグする二人を包む友好の虹をつくる。「人と人とが寄り添い合って希望が生まれる。つらいこと、被害にあったことだけでなく、未来につながるものをみんなで描ければ」と若菜さん。七色の花が参加者の手で散りばめられていった。

 ステージ上で在日コリアンの思いを語ったのは、都内在住の徐玉連(ソオンリョン)さん。「南北分断や在日の問題など諸悪の根源は植民地支配にある。姉は貧困と差別の中では暮らせないと北朝鮮に渡り、母は『娘にいつ会えるのか』と言いながら世を去った」

 ZENKOジムキョクズの若者たちは、済州(チェジュ)島四・三(ササム)事件に取材した『ハルラ山』(海勢頭(うみせど)豊さん作)を歌い、第2空港建設に反対する済州の若者の断食闘争に連帯を表す。日本製鉄元徴用工裁判を支援する会の矢野秀喜さんからは「強制動員され、その『恨(ハン)』を引きずってきた人たちの権利は今も回復されていない。原告4人の背後には何十万人もの被害者がいる」と訴えがあった。

 国鉄労働者解雇撤回闘争に始まった団結まつり。主役は労働者たちだ。エンディングでは、解雇や偽装請負、セクハラなどと闘う争議団が勝利に向けた決意を次々に表明。「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会・東京」は11月1日に開く東京集会(18時半〜日本教育会館)への結集をアピールした。



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