2019年11月01日 1598号

【ユ・ミヒさん発言要旨/「安寧」脅かす安倍政権】

 韓国のあいさつにアンニョン(安寧)という言葉がある。どんな苦しみもない平和な安らかな状態をさす。台風19号災害で、政府の遅い対応と劣悪で足りない避難所により被害が大きくなったと聞いた。市民の安寧を守るべき安倍政権の存在意義が問われる。

 朴槿恵(パククネ)前大統領はセウォル号の304人を救わなかったことで怒りをかったが、安倍政権は、台風が来る前から福島の放射性物質流出の懸念が提起されていたのに何の対策もせず放置し、全世界の市民の安寧を脅かしている。

 韓国と中国のたくさんの原発はいつどこで事故が起こるか分からない。原発が軍事的対立の目標物となれば、被害は計り知れない。生活の安寧は国境を超えて脅かされる。

 アメリカはアジア太平洋地域で中国、北朝鮮、ロシアを牽制し、軍事的緊張を高めている。朝鮮半島で進んだ南北平和ムードは、韓米日軍事同盟による軍備増強で止まった状態にある。

 安倍政権は韓国大法院の判決を敵視し、輸出審査を優遇するホワイトリストから韓国を除いた。植民地支配否定の宣言に韓国市民は怒り、安倍政権糾弾ろうそく集会や日本製品不買運動が拡散。一部は安倍糾弾の枠を超え、反日感情を表出するに至った。韓国政府は半導体の国産化を進めるため労働現場の規制を緩和し、労働権侵害を強行した。経済制裁で一番被害を受けたのは韓日の労働者だ。

 反日、反韓ではなく反安倍、反戦の韓日市民の共同行動ネットワーク、2020年1月チェジュ島韓日平和青年参加団の取り組みが未来の地球を救う種となる。

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