2019年11月15日 1600号

【沖縄、韓国の基地建設反対の闘い】

 11月4日に開催された団結まつりに参加した沖縄平和運動センター議長山城博治さんの発言とハンスト闘争で来日できなかったノ・ミンギュさんのメッセージを紹介する。

宮古島弾薬庫阻止に全力 沖縄平和運動センター議長 山城博治さん

 10月から宮古島に張り付いている。沖縄平和運動センターの議長として、平和が脅かされる所に駆けつけるのが自分の任務だと思っている。

 与那国・石垣・宮古・沖縄本島・奄美・馬毛島の南西諸島がすべて基地化されている。中国包囲網なのだろうが、なぜ包囲が必要なのか。安倍が北京に行って「仲よくしよう」と言えばいいだけの話だ。

 「中国を警戒しろ」とトランプに言われてやっていると思えてならない。韓国も同じだ。韓半島から日本列島、中国包囲網を担わされている。こんな政治はやめてほしい。 最近よく思う。150年前、薩長が300年近く続いた徳川平和国家を暴力的に作りかえた。薩長のテロリストに乗っ取られた。薩長政治の根幹は富国強兵、海外膨張。彼らの国づくりに平和や人びとの幸せなどそもそもなかった。

 明治維新から戦争が続いた。沖縄は玉砕の島になった。日本中が戦場になり、原爆が落とされた。米軍に占領された。今は、米国と一緒になって中国、朝鮮、韓国をたたき、沖縄の反戦運動をヘイトしまくる。そういう人たちに今なお乗っ取られたままのような気がしてならない。

 有事となれば中国の艦船にミサイルを撃ち込めというのだ。与那国にレーダー基地ができた。宮古、石垣にミサイル基地。南西諸島すべてのミサイル、弾薬の保管庫が宮古につくられる。

 元自衛官小西誠さんによれば、最低13dの火薬が置かれると推定される。今も沖縄では不発弾処理が行われている。500`爆弾の処理で半径500bの住民に避難を呼びかける。千`で1`b。13dなら13`bの避難が必要だ。だが、宮古の弾薬庫は民家から200bしか離れていない。地域でのスローガンは「ミサイル枕に寝たくはない」「爆弾抱いて寝たくはない」と当たり前のことを訴えている。

 爆薬の量について政府に情報開示を求めても答えない。「軍事機密」だと言って明かさない。なぜなら、火薬取締法、不発弾処理の避難距離に悖(もと)る行為だからだ。

 辺野古の闘いも年末には大浦湾の軟弱地盤改良、埋め立て着手が狙われる大変重要な局面になるが、宮古を離れるわけにはいかない。弾薬庫が完成すれば、安倍の言う南西諸島有事が始まる。離島奪還、小競り合いが始まる。となれば、安倍さんの言うように「中国が攻めてくるから憲法変えて軍隊を持たねば。朝鮮がミサイルを撃つから核兵器を」という雰囲気が作り出される。だから、宮古に居を移して闘っている。

 首里城が焼けた。政府はいち早く復元方針を発表した。金をやるから言うことを聞けと言ってくるに違いない。大浦湾の埋め立てに反対するなと言ってくるだろう。しかし、首里城復元と埋め立ては別の話だ。ネットで、「沖縄は文句を言うな」とバッシングが起きたら力を貸してほしい。

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