2019年11月15日 1600号

【反原発の日・関西集会 避難者の住宅守る運動に連帯 関電汚職告発の運動へ】

 10月26日、反原発の日・関西集会を大阪市内で開きました。主催はZENKO関電前プロジェクトと放射能健診100万人署名実行委員会です。短い準備期間でしたが、関西電力汚職の情報を集め、伊方原発周辺の白血病死亡のデータの分析も始め、学習を重ねながら各地で宣伝しました。

 まず、集会のためにスタッフが作った歌を合唱し、『東電刑事裁判―動かぬ証拠と原発事故』上映から開会。

 この日、同時刻に東京で、国家公務員住宅に入居する区域外避難者約70世帯への家賃2倍請求と5世帯の立ち退き訴訟通告に対して当事者を支援する集会が開催されており、関西集会でもその訴えを中継。当事者を支援する運動への参加を呼びかけました。

 福島県富岡町から大阪市に避難したMさんが発言。

 「福島県は帰還困難区域の住民の仮設住宅提供を来年3月に打ち切り、それにあわせて借家に住む避難者の家賃支援も打ち切ると言います。福島県は東電から家賃補助のために50億円を受け取ったが、残った多額のお金をどう使うつもりか。私は民間住宅に住み、今年度から家賃補助が減額されました。7月に公営住宅に応募したが落選。福島県から要請がないので大阪市が避難者にできることはないと言われました。これからも公営住宅を探します。福島県は公平さを保つためと言うが、避難者の意見を聞くわけでもない。避難者を消し去るような家賃補助打ち切りに抗議の声をあげたい」

 参加者からの「どう支援行動をしたらよいか」との発言にこたえ、11月11日中央省庁要請行動で内閣府とこの件で交渉する、以降もひだんれんなど当事者団体の運動に連帯・参加し福島県への行動を強めよう、と呼びかけました。

関電も維新も追及する

 関電汚職事件は、国と関電が金の力で原発利権のピラミッドを作り、その頂点の森山元助役を通じて原発建設と再稼働を強行した構造汚職です。関電が再稼働のための「安全」対策工事に1兆円を若狭湾地域に投入し、森山元助役の会社は大飯原発にも手を広げていたこと、高浜町には経産省から4人も職員が出向し、関電の寄付金や電源交付金で「街づくり」を行っていたことを報告しました。

 集会直前の10月23日、大阪地検に関電経営者の罪を告発して起訴を求める「関電の原発マネー還流を告発する会」の運動が始まりました。汚職の全貌を明らかにするために、参加を呼びかけました。

 日本維新の会・松井大阪市長が「大阪湾に放射能汚染水を放出する」と言い出し、維新は国会でも動きを強めています。集会には、汚染水放流反対の運動を取り組む方も参加し、年末まで署名を集め提出する、と訴えました。

 10月31日には関電本店への抗議申し入れと大阪市交渉も行い(「読者のひろば」欄参照)、追及を開始しました。

(放射能健診100万人署名実行委員会・小山潔)

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