2019年11月15日 1600号

【東アジアの平和をつくろう!STOP改憲!11・4団結まつり/安倍打倒へ3000人が声を合わせる】

 「東アジアに平和をつくろう!STOP改憲!」を掲げた団結まつり(主催・平和と民主主義をめざす全国交歓会―ZENKO)が11月4日、大阪市内で開かれた。午前11時から16時までの5時間、ステージからのアピール、交流会、歌あり寸劇あり、綱引きや餅つきなどぎっしりと詰まった企画を3千人が楽しんだ。

 恒例の団結まつり。今年の意義についてZENKO共同代表田中拓真さんは「韓国、沖縄の闘いと連帯し、戦争・憲法改悪を進める安倍政権を退陣させること」と述べた。ステージでアピールした35の団体・個人は基地建設との闘いをはじめ、反原発、労働争議、教育差別との闘いなど分野は幅広いが、そろって安倍政権退陣を口にした。

 安倍政治の害は全国に広まっている。沖縄平和運動センター議長山城博治さんは「政府が地方のことを聞かない。憲法が葬られる前に、この国の平和と民主主義の底が抜けてしまった」と言い表した(要旨3面)。京都府北端、経(きょう)ケ岬で米軍Xバンドレーダー基地建設と闘う永井友昭さん(米軍基地建設を憂う宇川有志の会)は、傍若無人の米軍の振る舞い、それを容認する防衛局、地元市長らの責任を指摘したうえで、「宇川のこの5年は、安倍の5年。元凶は安倍」と怒りを込めた。

 安倍の害は国内にとどまらない。韓国からのゲストも、「朝鮮半島の緊張状態を安倍政権が戦争国家づくりに利用し、改憲の口実に使う」(代案文化連帯キム・アラムさん)、安倍政権による経済制裁の圧力を受け「文在寅(ムンジェイン)政権は資本に免罪符を与える犯罪を犯している」(希望連帯労組チェ・オスさん)と指摘した。チェさんは「日韓連帯で安倍を倒そう」とスローガンを叫んだ。

あらゆる闘いつなぐ

 まつりが示したのは、韓国、沖縄、あらゆる闘いをつなぐこと、市民の連帯がなによりも求められていることだ。

 安倍政権が強行成立させた共謀罪先取りの大弾圧を受ける全日建連帯関西生コン労組からは「弾圧に対し、連帯して輪を広げる。これ無しに安倍打倒はできない」。教育無償化から排除された大阪朝鮮高級学校オモニ会の高己蓮(コキリョン)さんは「朝鮮学校の存在は日本社会に共生社会のすばらしさを示し、夢と希望を与える存在になる。手と手を取り合って共生社会をつくっていこう」と呼びかけた。

 ZENKOは韓国、沖縄との連帯行動を積み重ねている。11月30日の北海道をスタートに12月8日大阪まで全国7会場で、沖縄、韓国で闘われている基地建設反対運動に連帯する集会を開く。2020年1月には韓国青年と共に済州(チェジュ)島を訪れ、交流を深める。こうした積み重ねが、安倍の排外主義を打ち破る力となっていく。

 ZENKOが呼びかけている「軍事費よりも社会保障を、安倍政権の即時退陣を求める署名」が2274筆集まった。各地域の戸別訪問や街頭で集めたものだ。その取り組みの一端が寸劇で紹介された。署名は11月11日、内閣府に提出される。あわせて防衛省、厚労省、環境省など関係省庁に対する要請行動への参加も呼びかけられた。

 政治を変える直接的な闘いは選挙で勝利することだ。社民党大阪府連山口洋一幹事長は「このまつりのような顔の見える関係を作っていくことが大事」と連帯を表明。共産党大阪府委員会太田いつみ副委員長は「9条改憲阻止の1点で共闘を広げる」と野党共闘をさらに進める決意を示した。MDS(民主主義的社会主義運動)書記長山川義保さんは「闘いで安倍政権を倒したい。市民の闘いが民主主義的社会主義をつくる」と、まつりに参加した市民の幅広い闘いをたたえた。



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