2019年11月15日 1600号

【国会承認なき派兵は脱法行為/自衛隊は中東へ行くな/官邸前で緊急抗議】

 10月30日、首相官邸前で総がかり行動実行委員会主催「自衛隊の中東派兵やめろ緊急抗議行動」が行われ、250人が怒りの声をあげた。

 戦争をさせない1000人委員会の福山真劫さんが主催者あいさつ。100人を超える犠牲者を出した台風による各地の大きな被害、被災者の苦闘に政府の十分な対策を求め、「NSC(国家安全保障会議)による国会の議論も承認もない中東派兵は脱法行為」と語気を強めた。共産・立憲民主の国会議員がかけつけ、「調査・研究による打ち出の小槌から出るのは戦争。一度振れば任務も地域も歯止めがなくなる」(共産・井上哲士参院議員)と警鐘を鳴らす。

 参加した市民がマイクを握る。JVC(日本国際ボランティアセンター)代表理事の今井高樹さんは「2016年、南スーダンで政府軍がPKO(国連平和維持活動)に攻撃を加えた。混乱した紛争では政府軍と反政府軍の見分けがつかない。駆けつけ警護がいかに危険か」と横浜地裁の安保違憲訴訟で証言に立つ決意を述べた。

 「ホルムズ海峡の日本関係タンカーの安全を守る唯一の道は、トランプ大統領に『イラン核合意に戻れ』と働きかけること。イラン・イラク戦争時、中立国も攻撃され、アメリカから護衛の申し出があったが、『やめてくれ。憲法9条がタンカーを守る』と船体に大きな日の丸を書いた。ITF(国際運輸労連)は『紛争地域に行かない。下船しても賃金が支払われる』労働協約を勝ちとっている。油が来なくなるという脅しに負けず、船乗りを応援してほしい」と訴えたのは、海運9条の会世話人で元船乗りの平山誠一さん。

 戦争に協力しない!させない!練馬アクションの池田五律さんは「海外派兵は国内の日米軍事基地強化につながる。12月3〜16日、陸自朝霞駐屯地で行われる日米方面隊指揮所演習(ヤマサクラ77)は多国籍軍参加も可能にする」と反対行動を呼びかけた。

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