2019年11月29日 1602号

【地域の声を力に変える 広がる戸別訪問】

横浜・鶴見 みんなで全戸訪問の日/対話を続けられる人ができた

 11月16日は「みんなで全戸訪問にでかける日」。平和と民主主義をともにつくる会・かながわのメンバー6人は午後、事務所に集合し、訪問者と住民に分かれての対話トレーニングの後、1時間半近くにわたって横浜・鶴見区内の各世帯のドアをたたいた。

 対話の切り口はカジノ問題だ。事前トレーニングでは、“住民”役から「横浜市の収入が増えるからいいんじゃないの」「俺は(カジノに)行かないから関係ない」などと質問し、“訪問者”役が答える。「賭博のあがりが市の収入に。横浜市民が負ければ負けるほど市の収入が増える。市民の不幸をあてにした市政でいいのでしょうか」。アメリカで初めてカジノが解禁されたネバダ州は2017年統計で成人州民のうちギャンブルをした者が4%と全米の10倍に及ぶこと、観光を最大産業とするハワイ州はカジノだけでなく宝くじや競馬・ビンゴ・スロットルマシンなどすべてのギャンブルを禁じていることも紹介。「訪問時の声が出やすい」「学習の成果が吸収できる」「会話の間合いの取り方がよく分かる」といった感想が出された。

 この日は、8月以降の活動で得た協力者の再訪問に初めて取り組み、9人を再訪問して3人と対話ができた。1人とはカジノ反対で話し込み、「ミーティングまで参加という気持ちにはなれない。(市長リコール署名の)受任者はもう少し考えさせて」という反応だったが、話を継続することに拒否感はなく、「また来ますから」とあいさつして玄関を出た。地域の世話役をしている人がカジノ賛成であることも分かった。

 訪問した94世帯のうち対話ができたのは25世帯。『青島まさはる通信』読者を11人、受任者1人、継続対話できるメンバー1人を増やした。感想として「自民党関係者や町会関係者が多く話はできたが、読者は1名にとどまった」「継続して地域に入っているので街の状況がつかめたし、対話を続けられる人ができたのは成果」「担い手を得られる比率はこの程度じゃないか」「だから広く当たることが大事」などの声が寄せられた。

 4月の横浜市議選のときに知り合った協力者候補についても青島さんが自ら掘り起こし、『通信』配達を引き受ける人を新たに4人獲得している。全戸訪問参加者も「全体の流れはよかった。次回はもっと大勢でやろう」「協力者への再訪問はよい方針。継続しよう」と意気込む。

大阪・寝屋川 「軍事費より社会保障」署名で深い対話に

 私たち「平和と市民自治の会」では9月以降、「軍事費より社会保障の充実を」署名を街頭や、会報『pan』読者宅への戸別訪問で集め、現在254筆に達しています。

 この署名では、多くの人と対話することができます。

 ある読者宅では、本人は不在でしたが、お母さまが出てこられ、お話できました。消費税のことや安倍政権の福祉政策について話が弾むと、署名用紙を1枚預かってもらうことができました。最後には自分が被爆者であることも話されました。

 別の日の訪問で会えた読者の方は、自身が介護労働者であること、介護の現場で気になっていることも話され、署名を預かり、団結まつりのチケットも買っていただきました。表面上の会話ではなく深く対話できるという点で、この署名は“武器”になるなと実感しました。

 訪問でのこのような反応を毎週のミーティングで全体化し、10月トークカフェ(月例会)では、初めて介護問題をテーマに取り上げ、新たな参加者が2人来てくれました。

 11月11日中央要請行動の報告も、『pan』読者に伝えていきたいと思っています。

(大阪・寝屋川 平和と市民自治の会・山口一郎)

広島 訪問の経験重ね 相手から話が返ってきた

 11月3日、2回目の戸別訪問活動に取り組みました。

 広島では全交ミーティングの中で、DSA(アメリカ民主主義的社会主義者)や他地域に学び戸別訪問で署名を集め自分たちの取り組みを広めていく意義を議論してきました。が、いったいどれだけ協力してもらえるか、自信はありませんでした。議論の中で、訪問の意図をはっきり伝えることが大切ではないか、何しに来たのかを明確にしようと「消費税廃止、大軍拡中止の声を政府に届けるために署名を集めています。ご協力いただけませんか」とはっきり言うことにしました。

 10月20日、試行的にやった第1回の戸別訪問は3人で回りましたが、26軒中6軒で好反応があり署名も8筆。想定以上の反応のよさに驚きました。ただ、初めてのことで何しに来たのかを言うのに汲々とし、署名をしてもらったらそれで終了≠ニいう感じになってしまいました。

 3日は4人が参加し、2人ずつのペアで回りました。今回も反応は上々。66軒中、玄関まで出てきた11軒で17筆の署名協力がありました。

 前回の反省から、今回は「消費増税で生活は苦しくなっていませんか」などと話しかけると、「10月から駐車料金が上がった」「底辺の者の暮らしを考えて政治をしてほしい」と、少しずつ話が返ってきます。また、ZENKOスピーキングツアーと中東派兵反対のチラシも6軒で直接手渡すことができました。

 DSAのように7割話してもらうというレベルにはまだまだ及びませんが、一回一回の取り組みを反省し、徐々に改善したいと思います。

(全交広島・日南田成志)

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