2019年12月06日 1603号

【新たなつながりをつくり 福祉・介護を考える「すずらんまつり」 当事者らの元気あふれる 大阪・枚方市】

 11月17日、大阪府枚方(ひらかた)市の楠葉(くずは)中央公園で福祉・介護を考える「第2回すずらんまつり」を開催しました。福祉・介護は世代を超えた問題です。まつりは、約300名の参加で、すべての人が安心して暮らせる社会をめざして小さくてもみんなで声を上げていこうと「元気あふれる」まつりになりました。

 今年のまつりの実行委員会は、就労支援や心の相談の場を提供する事業所に通うメンバーたちで作るロックバンドとの出会いからのスタートでした。若い彼や彼女たちのバンドは、この「すずらんまつり」が初ライブとあって毎回、複数で実行委員会に参加。本番ではステージで「みんなで歌えば楽しいよ、みんなで踊れば楽しいよ、歌って踊って今日は夜を明かそうよ」と盛り上げ、ロックでにぎやかにフィナーレを飾ってくれました。

 また、今回初めて、地域の「ひとりですごしている方が気軽に立ち寄れる」という自主運営の「居場所」に通う男性がカラオケを披露。大勢の聴衆の前で歌う姿に、男性を知る人は「とても素敵だった」と話していました。地域の小学校を借りて練習している大勢の子どもたちによる「子どもエイサー」も初出演で、沖縄の心を力強く、元気に表現してくれました。

 昨年から参加しているデイハウスのスタッフによるフラダンス、デイサービスの利用者と職員らでつくるバンド、オカリナサークル、南京玉すだれと手品、看護師さんによる体操等々。今年も、介護にかかわる当事者たちが登場するバラエティー豊かなステージになりました。

 裏方では、署名活動で出会った大学生が音響を手伝ってくれ、会場ブースでは模擬店やバザー、子どもの遊びコーナーも盛況で、模擬店を手伝ってくれる子どもたちの姿もありました。
 一人一人の力は小さいけれど、みんながつながり、力を出し合えば、大きな力になることを実感しました。

声を上げ地域を変える

 さらなる介護保険改悪が狙われる中の11月11日、東京で厚生労働省交渉に参加し、国が決めている基準はあっても地域で私たちが具体的な事例をもとに要求を自治体に突き付けていくならば、地域は変えられると感じました。

 私たちが住む枚方市でも11月27日、長寿社会担当課などに対して、高齢者の外出支援施策の復活や地域総合事業への移行反対、介護職員の待遇改善、小規模事業所への独自支援を求めて要請行動を行います。まつりでつながった多くの人たちと今後もつながり、一緒に声をあげていきたいと思います。

(福祉・介護を考える「すずらんの集い」 松田久子)

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