2019年12月20日 1605号

【議会を変える市民と変える/東京都日野市議・有賀精一/地域から核廃絶・軍縮へ】

 12月6日、日野市議会第4回定例会で「SDGs未来都市こそ核兵器廃絶・軍縮・平和への取り組みを!」と題して一般質問をしました。

 SDGsとは、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」記載の2016年から2030年までの国際目標のことです。

 このSDGs未来都市に本年7月1日、東京都内で日野市が選定されました。

 ただ私が思うに、世界を持続可能なものにするために取り組むべき重要な課題がもう一つあります。今回質問したのも、その思いからです。

 10月24、25日、日野市の隣の国立市を主会場に国際NGO「平和首長会議」の第9回国内加盟都市総会が開かれました。核兵器禁止条約を批准するよう改めて日本政府に呼びかけています。国内の自治体の99・5%がこのNGOに加盟しています。

 11月下旬にはローマ教皇が来日。長崎・広島を訪れ、日本政府・安倍政権に対して唯一の都市被爆国として核兵器禁止条約を批准するよう呼びかけました。

 11月30日、日野市立第5小学校創立60周年記念式典で6年生の皆さんが合唱した歌『HEIWAの鐘』は私を大いに励ましてくれました。以下、歌詞の一部です。

 よみがえれあの時代(とき)へ 武器を持たぬことを伝えた 先人たちの声を 永遠(とわ)に語り継ぐのさ
 脅かすことでしか 守ることができないと くり返す戦争(つみ)忘れゆく 愚かな権力(ちから)よ



 ぼくらの生まれた この地球(ほし)に 奇跡を起こしてみないか 拳をひろげてつなぎゆく 心はひとつになれるさ

 平和の鐘は君の胸に響くよ



 私の一般質問に市長は、核兵器禁止条約の一刻も早い署名・批准を求めることを柱とする平和首長会議の政府への要請に触れつつ、日野市でも平和首長会議を開催したいと希望を述べました。

 日本で武器見本市が開かれたり、米朝対話の雲行きが怪しくなったりしている昨今ですが、地球を視点にものを見れば追いつめられているのは誰でしょうか。

 年間200兆円にも迫る世界の軍事費を削減することこそ持続可能な世界を可能にする喫緊の課題です。

 来年は核軍縮の義務を明記した核不拡散条約の発効50周年、5年に一度の再検討会議の年でもあります。新たな反核運動を地域からつくる年にしたいものです。

 アフガニスタンの地で人道平和の実践を貫かれた中村哲医師の逝去に合掌!
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