2019年12月20日 1605号

【2019 アジアは友だち!子どもコンサート みんなで知ろう!世界のこと、私たちのこと〜未来のために】

 11月23日都内で「アジアは友だち!子どもコンサート」を開催しました。

 今年は関東のみのコンサートとなり、大人も子どもも不安でいっぱいでしたが、実行委員長の中学2年村上由々さんを中心に子どもたちの議論の中で今年のコンサートテーマを「みんなで知ろう!世界のこと、私たちのこと〜未来のために」に決定。日本が戦争をする国にならないように「国とか関係なく色々な人と意見交換をして、色々な視点から身近なこと、世界のことを知っていかなくてはならないと思います」と由々さんが明確なメッセージをあいさつ文として書き上げ、皆の気持ちが一つになりました。

 コンサートでは、子どもたちが出演者に「皆さんは、私たちの未来のために、どんなことを皆に知ってほしいですか? 一緒に考えてほしいですか?」と問いかけました。

 沖縄の琉舞の小学生は「沖縄では悲惨な戦争があった」「今でもたくさん基地がある。いつまでも沖縄だけに基地を押し付けて良いのか皆で考えてほしい」と回答。今年初めて参加した神奈川朝鮮中高級学校の中学生は「今年から幼保無償化が始まったが朝鮮人は除外されている。おかしいと思う。皆で考えてほしい」と訴え、沖縄座喜味の小学生は「朝鮮学校の舞踊は素晴らしかった。沖縄に帰って家族に伝えたい」と応じました。

担い切った子どもたち

 今年のコンサートの目標の大きな柱は、参加した仲間と交流し、想いを共有することでした。子どもたちの発案で『ダイナミック琉球』の曲を初めて取り組み、前半はエイサーで子ども全交が披露し、最後に会場皆で踊ることを企画しました。高校生と中学生の姉妹が、エイサー、獅子舞、琉舞、棒術、朝鮮舞踊など出演する仲間の演舞を取り入れた踊りの振り付けを完成させ、前日の交流会で沖縄の子どもと共に練習しました。すっかり打ち解けた子どもたちはそのままユースホステルに一緒に宿泊。夜遅くまで盛り上がり懇親を深めました。

 いよいよ本番。子ども全交、沖縄、朝鮮学校の子どもたちが舞台の上で一緒に『平和な世界』を合唱し、エンディングでは、会場いっぱいに広がりながら参加者も一つになって『ダイナミック琉球』を踊り、感動のコンサートとして成功しました。

 自分たちの手でコンサートを企画し、担い切った子どもたち。感想の中で「皆で支え合ったコンサートだった。自分の大切な居場所として、これからも子ども全交にかかわり、子どもコンサートを続けていきたい」と決意を新たにしています。

(子ども全交関東事務局・河辺邦夫)

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