2019年12月27日 1606号

【ZENKO沖縄参加団 日韓市民で大行動に連帯】

 12月の参加団は2〜3日、スピーキングツアー沖縄集会で報告した反基地活動家の韓国ノ・ミンギュさん、沖縄・奥間政則さんらと現地行動に参加し、戦跡を訪問。集会後残留したメンバーは、辺野古土曜集会にも足を運んだ。

安和海上大行動 浜集会で土砂搬出止める

 12月3日、安和(あわ)海上大行動だ。名護市・安和桟橋から土砂搬出が始まって1年、「違法な土砂搬出を止めろ」と県内外の市民230人が集った。

 海上では色とりどりのカヌー66艇が「違法工事中止せよ」「美(ちゅ)ら海を守れ」とプラカードを掲げ、浜集会も呼応する。弾圧に抗し運搬船の搬出作業を止め遅らせてきたカヌー隊に、陸からマイクで謝意が示され、「これからも共に闘おう」とエール。ヘリ基地反対協議会共同代表の安次富(あしとみ)浩さんは「諦めなければ必ず勝利する。不屈の闘いを続けていこう」と呼びかけた。

 仮置き場にはトラックが次々と土砂を搬入したが、運搬船への積み込み作業は一切させなかった。辺野古に加え、安和でも搬出を遅らせる粘り強い闘いが新基地建設を止める力になる。参加者はガンバロー三唱で誓い合った。

 7日、辺野古での第1土曜集会。ゲート前テントは市民800人で埋まった。沖縄県議からは「埋め立て工事はまだ1%しか進んでいない。政府は工程表も、膨らみ続ける工事費の算出も出来ないでいる」との発言。弾圧は抵抗を呼び、抵抗は友を呼ぶ=i瀬長亀次郎)の言葉通り、沖縄の不屈の闘いは全国に広がり、新基地は作らせない強固な連帯を確認する大集会だった。午後は「障がい者辺野古のつどい」。「戦時下、障がい者は一番に切り捨てられる。戦争のための新基地はいらない」と訴えた。

 (大阪市・田中秋子)


地上戦の惨禍に触れ 思いを馳せる

 ZENKO参加団で沖縄を訪れ、地上戦の惨禍のごく一部に触れました。

 ひめゆり平和祈念資料館では、青春時代を奪われ命をも絶たれてしまった少女たちの存在を、残された写真や手紙から遅まきながら知りました。今を生きている若い世代の姿に重ね、当時の少女の思いを日常の中で感じていこうと思います。

 南風原(はえばる)町の陸軍病院南風原壕群20号に入りました。壕を支える柱や天井が黒く焼けていて、火炎放射器の多量の火の力を感じました。多すぎる火は止めないといけません。

 読谷村(よみたんそん)のチビチリガマでは、地元の知花昌一さんの案内でガマの中に入りました。「集団自決」を都合よく解釈する人がいるので「強制集団死」と呼んでいること、ガマを荒らした4人の少年の保護観察を遺族会が引き受け、更生の手助けをしたことなどの話をうかがいました。受難した人々の遺骨やお茶碗のかけら、ガラス片、その人々が利用したであろう日用品などの遺品がガマに存在しています。そういうものから、私は何を感じとれるのだろうか、何も感じとれないのだろうか。今も自問自答です。ただ、チビチリガマの中の暖かさに包み込まれたことだけは確かです。

 今回だけでなく、まだまだ学びたい、学ばなければ、との思いを強くしました。

(ZENKO兵庫・井上孝彦)

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