2020年01月03・10日 1607号

【東リ偽装請負争議 3月勝利判決獲得へ 50人が「100周年祝賀会」に抗議行動】

 12月4日、大阪市内で第2回「東リの偽装請負を告発し直接雇用を求めるL.I.A労組を勝たせる会」総会が開かれた。有田昌弘事務局長から、結成して1年間の闘いで、兵庫県労働委員会から勝利命令を得たこと、裁判では現地視察から証人尋問へと進み原告有利と思われる形で結審したことが報告された。

 弁護団の村田浩治弁護士が「派遣法第40条の6『労働契約申し込みみなし制度』(注)で裁判を闘う意義」と題して講演。2009年パナソニックPDP事件などの闘いによって、民主党政権下の派遣法改定時に上記制度が盛り込まれた歴史を語り、この裁判の勝利が違法派遣・偽装請負状態で働く全国の多くの労働者に直接雇用の道を開くことを強調した。

 2020年3月13日の神戸地裁判決に向け、どのように闘いを広げていくかの方針を論議。東リ創業100周年祝賀会抗議行動をはじめ、東リへさらなるプレッシャーをかけていくことが確認された。

 最後に、当該のL.I.A労組の5人全員が発言。藤澤泰弘委員長は「12月までは今の派遣労働の契約があるが、その先はわからないのが現状。けれど私は、今の『勝たせる会』が『勝たせた会』になるまで闘っていきたい」と不退転の決意で締めくくった。

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 続く7日には、市内のホテルで行われた東リ創業100周年祝賀会に対し、「勝たせる会」など労働者・市民約50人が怒りの宣伝行動として、ホテルの表と裏でチラシ入りマスク300枚を配布。東リ関係者に、20年にわたる違法派遣で虐げられてきた非正規労働者の思いを突きつけた。

(注)派遣法違反を逃れる目的で偽装請負させた派遣先企業は、労働者が承諾の通知を発すれば、その企業との直接雇用が成立するというもの。

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