アメリカ全土や世界各地でイラク攻撃反対の統一行動が行われた十月二十六日、大阪では若者平和運動グループ「ぐろっぴぃ」が呼びかけたピースウォークが行われた。
集会会場の中之島公園には約百名の若者や市民が集まった。手に手に「イラク攻撃やめろ」「悲しみが生まれる前に」などのプラカードを持っている。
替え歌で行進
音楽で先導する 「ぐろっぴぃ」のメンバー
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行動を呼びかけた若者グループは「Global★Peace Act」で愛称が「ぐろっぴぃ」。そのメンバーの土屋典子さんは「とにかくアクション」と行動を強調する。「ベトナム戦争も湾岸戦争も昨年のアフガン攻撃も、ノーの声をあげたのは、戦争が始まってからだった。始まる前に、戦争を止めよう。戦争を止めることができるのは、市民一人ひとりの声だ」と身近なところから行動を起こすことを呼びかけた。
集会はわずか十五分。「大切なことは、今まだイラク攻撃は始まっていないということです。攻撃を止めるためのいろいろな取り組みを、もっと広げましょう」と呼びかけて、ウォークに出発だ。
ウォークはシュプレヒコールはなしで、訴えは参加者それぞれが持つ横断幕やプラカードで道行く人々にアピール。ウォークを盛り上げるのは、若者らしく音楽だ。タンバリンなどの楽器でリズムをつくり、『聖者の行進』の替え歌を繰り返す。「オー、みんなで この街で イラク攻撃 止めよう STOP THE WAR ON IRAQ 始まる前に」。行進曲だけに、何度も繰り返すうちに調子が出てくる。手拍子は参加者に広がり、楽しくにぎやかなウォークになっていく。先頭に若者が立ち、音楽が流れる行進に道行く人も注目する。
とにかく行動
二十九日には、ピースウォークの反省会を兼ねた「ぐろっぴぃ」のミーティングが開かれた。
「やっぱり音楽っていいな」「今までより楽しかった」「もっと曲のレパートリーを増やしたい」などの感想が続く。ウォークでずっとピアニカを吹いていた内田陽子さんは「頭があつくなったけど、音楽はいい。今後も歌を生かしていきたい。私たち若者の呼びかけを認めてくれ、素直に応援してくれた参加者が多く、とても温かかった。『ぐろっぴぃ』だからこそという伝え方や訴え方をつくっていきたい」と意欲的だ。
「ぐろっぴぃ」は多様なスタイルの平和運動をめざしている。行動(ACT)に重点を置き、いろいろなプロジェクトごとにACTチームをつくる。これまでに、ピース・フィルム・ACTチームがビデオ上映会を実施した。ウォーク・ACTチームは今後ビジル(定例街頭行動)構想を検討している。また、十一月三日の団結まつりやアメリカのバークレーを訪れるスタディツアーなどのACTチームも活動を強めている。各チームの合言葉は「もっともっとフットワークを軽く」だ。