2020年03月20日 1617号

【「一斉休校」に疑問続出/安倍首相に市民の命を任せられない/東京・足立区 親子カフェ】

 3月1日、親子カフェを足立区内で開催しました。

 新型コロナウイルス感染症が広がっていることから参加は自主判断に。それでも、3組の親子が「こんにちは」と元気よく来てくださいました。小2のH君とお母さん、小1のY君とご両親、保育園年少のAちゃんとお母さんです。

 3日がひなまつりですから、手作りおやつは三色だんご。材料を添加物や放射能に配慮し用意しました。木製パズルやカードなどで遊んでいた子どもたちは、「じゃぁ、おだんご作り始めます」の声に、「やりたい!」と目をきらきらさせてテーブルへ。手洗い・スプレー消毒の後、お母さんたちが丸めるのを見てにこにこしながら「僕、大きいの作ろうかな」。「僕はこれだよ」とヘビのような形にしてみたり…。ゆであがったおだんごをスプーン2本を使ってお皿に移すのも楽しそうです。

 4歳になったばかりAちゃんは安全用の手袋をし、いとおしそうに3個を串刺し。「私のはこれだよ」と誇らしげな姿が、とってもほほ笑ましい。親たちもスタッフも「すごいね! 上手!」と子どものパワーにびっくりです。

 手作りみたらし味ときな粉をおだんごにかけて「いただきまーす」。市販と違って少し歯ごたえもあり、「おいしい!」の声が何回も聞かれます。

 公園にも出かけ、30分ぐらいでしたが、滑り台やジャングルジムで遊びました。帰り道、AちゃんはY君と手をつなぎ、まるで兄妹のよう。

この国は大丈夫?

 親たちは、交流です。2月27日夕方、予想もしていなかったことが安倍首相から発表されました。全国一斉に小・中・高・特別支援学校を3月2日から春休みまで休校にする、という。公立幼稚園も。

 参加した親のうち2組が当事者。さまざまな意見が出ました。「突然の発表。校長名で27日夜メールが届き、親たちの間で大騒ぎとなっている」「一夜明けたら『強制ではない』と。信じられない。子どもたちの受け皿がない」「学童指導員も急には対応できない、この国は大丈夫?」

 不安や疑問、国への不信は尽きません。「1か月以上も子どもを家で。生活リズムがおかしくなる」「首相は自分の立場を守ることしか考えていない」「愛媛県知事がすぐに批判した。当たり前」「春休みの宿題がすごい量出た。採点は親がしてくださいという。持ち帰る荷物もすごい量で、子どもが接触しないようにして取りに行く」「うちの子は好き嫌いが多いが、給食だけは『皆と一緒だからおいしい』と全部食べていたのに気が重い」「一日中一緒にいると、こちらが大丈夫かととても不安だし、途方にくれる」などなど。

 首相の権限で有無を言わせない本当に粗雑で乱暴な発言です。元文科省事務次官の前川喜平さんは「臨時休校は国の権限ではなく、学校設置者の権限(学校保健安全法20条)。各自治体の教育委員会が自ら状況を把握し、リスクを判断し、生徒・保護者・地域住民の意見も聴きながら、責任を持って検討し、決定すべきこと」と批判しています(3/1東京新聞ほか)。

 この記事も親子カフェで紹介。参加された方々と連絡を密にとりながら、関係する法律を学習したり、子どもたち・親たちがストレスをためないように知恵を出し合ったりして、今何ができるかを早急に考えていきたいと思います。

 ▼5月24日、岡村由紀子さん(静岡市・あおぞらキンダーガーデン園長)を講師に子育て講演会を行います(13時30分〜北区東十条ふれあい館)。

(東京 子ども全国交歓会・北部地域親子カフェスタッフ 高瀬幸子)

 
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