2020年03月20日 1617号

【カジノはどこにもいらない! 横浜と大阪をつなぐ市民集会開く】

 贈収賄の事実が発覚したカジノ誘致。北海道、千葉は断念したものの、いまだ7自治体が推進姿勢をかえていない。カジノを阻止しようと横浜・大阪の運動を交流する市民集会が両市で開催された(大阪3月1日、横浜3月7日)。

カジノで「増収」?

 埋立地「夢洲(ゆめしま)」に万博とカジノ誘致。最も前のめりになっている大阪府・市はともに「大阪維新の会」の吉村洋文知事・松井一郎市長の下で年内にも両議会の同意を取りつけるつもりでいる。「平和と民主主義をともにつくる会・大阪」の代表山川よしやすさんが問題点を指摘する。

 大阪維新は「成長を止めるな」をスローガンに万博・カジノ・都構想をセットで進めてきた。「2兆円かけて失敗した夢洲事業を復活させ、新たな利権をつくるための都構想。『万博・カジノ』に税金をつぎ込むためのもの。カジノのための地下鉄ではなく、保育所、病院、福祉施設をつくれば、雇用も増える」

 安倍改憲の協力者である維新は「成長戦略」でもタッグを組む。闘う相手は安倍・維新政治と明確だ。

 大阪よりも大きな売り上げを見込んでいる横浜カジノ。菅義偉(よしひで)官房長官の地元であり、大阪同様、安倍政権との闘いでもある。

 昨年8月、それまで「白紙」としてきた林文子市長が一転、「山下ふ頭に誘致」を表明。反対運動に火がついた。「平和と民主主義をともにつくる会・かながわ」代表の青島まさはるさんが反対運動について語る。

 一つは「カジノの是非を問う」住民投票をめざすもの。投票条例制定の直接請求にむけて動いている。もう一つは市長のリコールだ。約49万筆の署名が必要となる。すでに多くの市民団体や政党が両署名の受任者登録を始めているが一致団結した運動が必要だ。

 青島さんは「貧困に落とし込める一方で大儲けする社会があってはならない。住民投票もリコールも成功させる意気込みで頑張る」と決意する。

反対の声を形に

 大阪集会では反対運動を「見える化」する市役所前40時間座り込み行動をより楽しくするアイデアやこれまでの取り組みを交流。

 カジノの是非を聞くシール投票に取り組んだメンバーから「カジノに賛成する若者が多く、驚いた」との報告があった。ゲーム依存症からギャンブル依存症へ結びつく例はあるという。「景気が良くなる」との「期待」の現れかもしれない。

 「カジノ用心、火の用心」が市民に届けくようにと、拍子木の調子に参加者が声を合わせた。

 横浜集会では3月28日、みなとみらい地区で行われる「カジノいらない!横浜パレード」の内容について意見を出し合った。「シール投票もしながら“カジノいらない”のメッセージを呼びかけよう」「わかりやすい替え歌を歌おう」などの提案があった。

 参加者からは、「リコール署名はたくさん集めますよ」との声が多く聞かれた。

 
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