2020年04月24日 1622号

【緊急事態宣言に異議あり 検査せよ 情報隠すな すべての市民を生きさせろ 官邸前行動に160人】

 安倍政権による緊急事態宣言に主権者として異議を申し立てる緊急行動が4月9日、首相官邸前で行われ、160人が参加した。許すな!憲法改悪・市民連絡会や平和をつくりだす宗教者ネット、平和と民主主義をめざす全国交歓会など8団体が呼びかけ、人と人の間隔確保など感染拡大防止策を講じながら実施した。

 市民連絡会の高田健さんが行動の趣旨を説明する。「端的なのは先日の議院運営委員会での安倍首相の発言。どうして改憲の話が出てくるのか。大変危険な政治的な目的が表れている。私たちが黙ってしまったら、この国はとんでもないことになる」

 シュプレヒコールはせず、スピーチをつなぐ。「安倍首相は国民には自粛を求める一方、コロナが蔓延しているのに中東沖に派兵されたままの海上自衛隊員には『帰って来い』とは言わない。沖縄・宮古島のミサイル部隊発足式も市長・地元医師会の反対にもかかわらず強行。トランプから戦闘機を買うお金は、市民の命を守るコロナ対策に回せ」と訴えたのは、日本山妙法寺の武田隆雄さん。

 東京新聞「本音のコラム」ライターの看護師、宮子あずささんは「命を大事にしない政権が“命が大事”と言う欺瞞。命が大事なら、なぜこんなにも急性期の病棟を減らすのか。在宅ケアを担う私たちには医療用マスクではなく布マスクしか配給されない」と危機感をあらわにする。

 日野市議の有賀精一さんは「社会福祉協議会の特例貸付の相談が3月25日から150件以上。生活保護の相談数もいつにも増して多い。静岡県御殿場市がナイトクラブ等への休業補償を独自に行うというニュースがあった。休業補償せずにどうして店を閉めろといえるのか。こんな国は他にない」と力を込めた。

 最後に「検査を故意に絞り込み、情報を隠蔽したまま『協力』を強要するのは本末転倒。私たちは叫ぶ、すべての市民を『生きさせろ!』と」との「市民の要求」を拍手で確認した。

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