2020年05月08・15日 1624号

【こんな時だから「月桃の花」歌舞団の出番/命輝け駅前パフォーマンス】

 「カジノはいらない」「PCR検査を」「カジノの予算をコロナに回せ」

 3月28日、横浜のみなとみらいや赤レンガ倉庫前をパレードした。いつもと違い沿道の人通りは少なかったけれど、ホテルの窓から手を振る外国人がいたり、反対側の車線に渋滞で並んでいる車の中から手を振ってくれる人が何人もいたりと、いつもよりも、ずっとあたたかい反応だった。パレードをする前は、コロナ感染騒ぎのこの時期にパレードをしたら石でも投げられるかも、と思っていたが予想とは違っていた。

 パレードには、埼玉県から中学生が「カジノに反対だから」と一人で参加。また、南米の民族楽器ケーナを演奏する音楽家Sさんは「コロナ騒ぎで、演奏会がすべてキャンセルになった。こうなったら、外で演奏するしかない」とパレード前の集会にも参加し、心に染みいる演奏を披露してくれた。私自身、正々堂々と自分の思いを言うことができ、参加してとてもすがすがしい気持ちになった。

 5月24日に歌舞団は鶴見駅前でパフォーマンスを行う。本来はお祭り≠行う予定だったが、この緊急事態宣言下でやるかどうか議論した。「今、街が静まり返ってしまって元気をなくしている。エイサーを見て、街の人が元気になってくれたらやる意義があると思う」と20代の若者の意見もあり、駅前パフォーマンスとして行うことにした。

エイサーはいいね

 パフォーマンスにむけ、公園で人と人の間隔を取って練習することにした。練習日を決めると、家でもばちを振る練習を始める団員もいた。

 そして練習会当日。会場の鶴見川土手の公園に着くと家族連れや若者などたくさんの人がいた。でも、広い場所なので、2メートル以上人と人の距離をとり、マスクもつけて練習できた。

 練習していると、2人連れの人が立ち止まって見ている。話しかけると「太鼓の音が聞こえたから、見に来た。やはりエイサーはいいね。エイサーが好きなんだけど、川崎のイベントも中止になってしまい残念だった。5月24日は観に行きますよ」と話ができた。

 練習会後の感想交流でも「外でエイサーを踊れて気持ちよかった。今日はよく眠れそう」という声が出た。表現することで、命が生き生きとかがやく―そう感じた1日だった。

 5月24日は、緊急事態宣言の下で困っている人びととつながり、命かがやく場にしたいと思っている。

(「月桃の花」歌舞団 神子幸恵)

◆5月24日(日)13時〜14時半 鶴見駅東口 「命かがやけ 鶴見駅前パフォーマンス」

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