2020年05月22日 1625号

【「いのちを守れ」 コロナ対策訴え 茨木市議補選をたたかう 憲法いかそう茨木市民の会 山本よし子】

 新型コロナウイルス禍のただ中の4月大阪府茨木市議会議員補欠選挙。憲法いかそう茨木市民の会代表・山本よし子さんは「いのちを守れ」と訴え、当選には至らなかったが大健闘した。山本さん、そして選挙戦をともに担った同会メンバーに報告を寄せてもらった。

 4月12日投開票の茨木市議補選では、前回(2017年1月)1009票の約4倍もの支持を寄せていただきました。この3年間、安倍政権の改憲、戦争政策に反対する地域からの粘り強いたたかいを重ねてきた成果です。市民の会は、毎月ニュースを配布して読者との関係を築き、毎週のミーティングで市政変革の政策作りをすすめてきました。とりわけ、昨年の秋からは、アメリカ民主主義的社会主義者(DSA)の運動に学び、戸別訪問にも取り組んできました。

 訪問の中では、「安倍、維新はきらい」と怒りをぶつけてくる人をはじめ、茨木市の北部に住む住民からは「高齢者が安心して外出できる交通手段を」、子育て世代の若い市民からは「茨木市内で子どもを見てくれる救急施設がほしい」との切実な要求も出され、「市民会館など大型開発より、市民のいのちとくらしを大切にする茨木市に」という私たちの政策に多くの賛同が寄せられました。

 選挙期間は、コロナウイルス感染拡大の渦中で、普段とはまったく違う状況でした。「外出自粛」で街に人がいない、握手もできない。他候補が名前の連呼にとどまる中で、コロナウイルスに対する政策を考え有権者に呼びかけました。

 「緊急事態宣言を出しても何の解決にもならない」とはっきり打ち出すこと、市民の不安―医療危機の原因は保健所や公立病院を減らしてきた安倍政権と維新の会の医療切り捨て政策にあることを強調。「安倍と維新では市民のいのちとくらしは守れない」と訴え、休業で収入がなくなった市民に対する茨木市独自の支援策も「新しい市民会館の建設を凍結すれば財源はある」と主張したのです。

 選挙後、早速「ウイルス検査の拡充、市独自の支援策の充実」を求める市長あて要望書を提出し、休校中の児童生徒や一人暮らしの高齢者の健康、くらしの実態調査を行うよう申し入れました。今後も「市民のいのちとくらしを守るため、憲法いかしてコロナ対策を」を柱に市への要請行動等に取り組むとともに、市民との対話をさらに広げていきたいと考えています。

新鮮で驚きの選挙活動

 選挙活動は、私にとって初体験で、見るもの聞くものすべてが新鮮で驚きの連続でした。

 私は、選挙カーの伴走や、公園やスーパー前で山本さんが演説する間、ビラを配布する、市内をコールしながら練り歩くということを行いました。コロナの影響で街頭に出ている方が少ない中、結構山本さんに対する声援を市民からいただきました。中には、選挙の看板を見ていて「私は期日前投票で山本さんに入れてきた」とおっしゃる方も。また、事務所に来て、一斉休校に不満を述べる中学生がいるなど、山本さんの訴えへの手応えがかなり感じられた選挙だと思いました。

 結果は残念でしたがこれらを踏まえて今戸別訪問し、コロナ対策のアンケートをとりながら、「山本よし子」の政策を市民に広く伝えています。来年1月市議選での市政変革につなげていこうと思っています。

 さらに課題としては、選挙中、常駐できるスタッフを増やす必要があると思っています。各地からも応援に来ていただいていますが、政党に比べて無所属市民派のハンディキャップは大きく、知恵を絞りたいところです。

 (金笠)



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