2020年06月19日 1629号

【DSAはミネアポリス警察によるジョージ・フロイドの公開処刑を糾弾する DSA(アメリカ民主主義的社会主義者)全国政治委員会 2020年5月28日】

 ジョージ・フロイドさん殺害(5/25)を契機に全米で人種差別反対の大規模な闘いが続いている。DSA(アメリカ民主主義的社会主義者)の声明を紹介する。

 我々DSA全国政治委員会は、ミネアポリス警察によるジョージ・フロイドの公開処刑を糾弾する。

 彼の殺害は、この国の警察活動に深く染みついた暴力と反黒人主義、抑圧の行動パターンにあたる。一片の正当性もない。あるのは、6年前のエリック・ガーナーの言葉「息ができない」をジョージ・フロイドに喘ぎながら言わせた警察機構への軽蔑のみだ。

 これこそ白人至上主義だ。これを「憎悪」「恐怖」などと婉曲に表現することを拒否する。我々が目指すのは、白人至上主義とはっきり規定することでその根絶を図り、警察に惨殺されてきた人びとに正義を実現することだ。

 人種差別の警察暴力は、資本主義体制に単に偶発するのではなく、その活動を維持するために必要とされる。我々がよりよい世界をめざして闘うとき、力と特権を持つ者らを守ろうと抗議行動を威嚇し、ピケットラインを破り、専有する暴力を黒人や労働者階級めがけて行使するのが、警察だ。

 この瞬間も、政治家の意図的な無為無策によりパンデミックがアフリカ系やアジア系、ヒスパニックのコミュニティを痛撃し続け、人びとは息つくひまも機会もない。新型コロナウイルスに起因する死亡率の不均衡は、人種差別が米国社会にどれほど深く根差したものかを改めて暴いた。ウイルスはレイシストではなく、レイシストは我々が住むシステム自体だ。黒人は危機の矢面に立たされている。

 健全で十分な公共サービスが提供される社会は抑圧を必要とせず、正義のあるところに平和を維持するための抑圧機関など必要としないと我々は確信する。

 我々はミネアポリスのフレイ市長に、州が認可したすべての暴力行為を停止し、SWAT(特別機動隊)と州警察、州兵の動員を打ち切るよう要求する。

 我々は、街頭に出て声を上げているすべての人びとの側に立ち、怒りを共有する。長年にわたり警察活動と貧困によって窒息させられ、長年にわたり企業や地主、億万長者によって収奪されてきた人びとの怒りを。

 我々は、黒人が自由に息ができる世界をめざして闘い、人種差別撤廃に向けたより大きな責任を引き受け、勇気をもって公正で解放された未来を追求することにチャレンジしていく。

 ジョージ・フロイド、ブレオナ・テイラー、アマード・アーベリー、フィランド・カスティール、エリック・ガーナー(注 2014年以降、警官らに殺害された黒人たち)のために。

BLACK LIVES MATTER(黒人の命は大切) 世界と連帯し日本でも

 全米全世界に広がる「BLACK LIVES MATTER(黒人の命は大切)」の抗議行動が日本でも。6月6日、「#0606BlackLivesMatterに連帯するハチ公前抗議集会」とデモには500人が参加。「NO JUSTICE, NO PEACE(正義なくして平和なし)」と声を上げた。5月22日渋谷区内でクルド人男性に警視庁警察官が職務質問と称して暴行を加えたことにも、「警察は謝れ」と抗議。7日には、大阪でも1000人がBLACK LIVES MATTERデモ。

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