2020年06月26日 1630号

【防衛省交渉 軍事費をコロナ対策へ】

 防衛省交渉は、東京・市ヶ谷の同省陳情応接室で行われた。交渉団8人が入ると、消毒スプレーが用意され机といすも間隔をあけてセット。コロナ感染防止対策だ。この場に参加できない全国のメンバーにもつなげたいとスカイプ中継を認めさせ、初の防衛省オンライン交渉となった。

 最初にコロナ感染症対策を優先し「不要不急」の軍事拡大路線の中止を求める請願書≠地方協力企画室職員に手交。多岐にわたる請願項目のため16人が8人ずつ交代での対応だ。

 今回の交渉はいつもと大きく違う。コロナと政府の失政によって市民の暮らしが破壊され、仕事も生活も先が見通せない中での莫大な軍事費への怒りだ。5兆円超の「防衛予算」を市民生活に回せ。韓国でも国防予算1500億円をコロナ対策に回した。軍事費ほど「不要不急」のものはない。

 交渉団から5人が訴える。「沖縄県議選で辺野古反対議員が過半数、民意は辺野古反対。軟弱地盤や活断層など破綻した計画にしがみつかず撤回を」「街頭署名でも市民から強い声。防衛予算を市民の生活に」など直接怒りをぶつけた。

 請願の中心が軍事費削減、辺野古など政権の重要決定事項に関わるものだったため、回答はすべてゼロ回答。それでも今声をあげた意義は大きい。この日、沖縄防衛局は翌12日から辺野古工事再開を発表。いち早く工事再開やめろの声を防衛省に突きつける行動となった。

(ZENKO全国事務局・西岡信之)

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