2020年07月10日 1632号

【声明 アメリカ警官による黒人殺害を糾弾し 全世界から差別、排外主義を追放しよう 2020年6月28日 MDS(民主主義的社会主義運動)中央委員会】

 我々はアメリカで相次いで起きた警官による黒人殺害を糾弾し、差別と闘うアメリカ市民の闘いを支持し、連帯する。
 
 5月25日ミネソタ州ミネアポリスでジョージ・フロイドさんが警官に首を押さえつけられ死亡、6月12日ジョージア州アトランタでレイシャード・ブルックスさんが射殺された。いずれも黒人に対する白人警官の暴力である。これに対し全米各地で「Black Lives Matter(ブラックライブズマター)(黒人の命は大切)」を掲げ差別糾弾の闘いが展開されている。全世界でこの差別・暴力行為を糾弾する闘いが広がっている。我々はこの闘いと連帯し闘うことを表明する。

 全米、全世界での抗議行動の広がりは、コロナ危機で暴露されたグローバル資本主義による命切り捨てへの怒りが根底にある。トランプは、黒人やヒスパニックなどを無権利・低賃金労働者として必要とするグローバル資本の要求にこたえ、差別と排外主義をあおり続けてきた。その結果が、コロナ危機における黒人、ヒスパニックの死亡率、感染率の高さに明確に示されている。

 DSA(アメリカ民主主義的社会主義者)も、「新型コロナウイルスによる死亡率の人種間の不均衡が、人種差別が米国社会にどれほど深く根差しているかをまたしても暴露している。ウイルスが人種差別をしているのではなく、我々の社会システム自体がしているのであり、黒人がこの危機の矢面に立たされているのだ」と指摘している。

 命を守り、基本的人権をまもるために人種を超えて全米、全世界の市民労働者が立ち上がった。トランプは「法と秩序」を掲げ警官の殺人に対する抗議行動に連邦軍を派遣すると主張した。デモに対する警官の暴力的警備を進めたのもトランプである。

 しかしトランプは抗議の力で支持率を落とし、政権内部、共和党内部からも批判が起きる状況に追い込まれている。
 
 日本においても安倍政権は、韓国、朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)、中国への差別、排外主義をあおり立ててきた。コロナ危機に対しても、市民の命とくらしを守るために迅速に行動するのではなく、グローバル資本とその代弁者の利益を優先してきた。しかし市民の怒りの前に安倍政権も支持率を大きく落としている。安倍、小池、維新は韓国、朝鮮、中国に対する排外主義で一致している。我々はこの排外主義と闘うことで全米、全世界の差別反対の闘いに連帯する。

 今トランプ、安倍を打倒する時である。差別、排外主義を許さず、民主主義につらぬかれた社会、民主主義的社会主義に進む時である。アメリカ、全世界の民主主義を守るために闘う人びとと連帯し闘おう。

 
MDSホームページに戻る   週刊MDSトップに戻る
Copyright Weekly MDS